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特集 メンタルヘルス時代の総合診療外来—精神科医にぶっちゃけ相談してみました。 【各論2】総合診療医から精神科医への“ぶっちゃけ”相談集
Q3 アルコール依存症だと思うのですが、本人にその自覚がありません。家族は困っているようです。どうしたらよいでしょうか?
著者: 小松知己1
所属機関: 1沖縄医療生活協同組合 沖縄協同病院 リエゾンセンター
ページ範囲:P.982 - P.986
文献購入ページに移動アルコール性肝障害、高血圧症と、家族トラブルが徐々に進行した例
患者:43歳、男性。
家族歴:父も大酒家(詳細不明)。
現病歴:職場の健診で毎年肝機能障害を指摘されており、今回はγ-GTPが300IU/L台に上昇して高血圧も悪化したため、産業保健室からの強い促しで精査のため当院受診。腹部超音波検査と血液検査で肝障害はアルコール性と確定、二次性高血圧も除外された。精査中に妻から外来窓口に相談があり、「実は、この数年は二日酔いで欠勤することが月に1〜3回ある。また休日に子どもたちと出かける約束を守れない。それを諫めて『酒量を減らすように』と言うと、怒って大声を出してモノを投げる」とのこと。暴力の危険度を詳しく聴取したうえで、スタッフから妻へ、本人受診時に同伴してもらうよう依頼。三者面談を行い、そのなかで「アルコール依存症だとは全く思わないが、高血圧の薬を増やしたくないし、月曜出勤時に身体がだるくて辛いのは何とかしたい。少しは酒が絡んではいると思う」という本人の発言を引き出して、アプローチを開始した。
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