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What's your diagnosis?[229]
解毒薬はやめてください
著者: 関灘大輔1 妻鹿旭1 北村大1 浜田禅1 風間亮1 小川吉彦1 浅川麻里1
所属機関: 1堺市立総合医療センター 内科統括部
ページ範囲:P.14 - P.18
文献購入ページに移動患者:75歳、男性
主訴:嘔吐
現病歴:X-4年に胃体部癌に対して、胃幽門切除術(R-Y再建)を受け、X年の術後CTで総胆管結石を指摘されて消化器内科入院となった。入院2日目にダブルバルーン内視鏡で結石除去を施行した際に、後腹膜に穿通を生じた。後腹膜膿瘍も認め、抗菌薬治療と後腹膜ドレナージ治療を行った。入院108日目には膿瘍の縮小と炎症反応の低下を認めたことから、抗菌薬治療およびドレナージを終了した。入院116日目の昼の経腸栄養の際に嘔気があり、経腸栄養の投与を減速していたが、夕方の経腸栄養投与後に残渣物の嘔吐を認めた。翌朝の経腸栄養投与後にも再度嘔吐を認めた。
ROS陽性:水様性下痢
ROS陰性:悪寒、腹痛、呼吸困難、めまい
併存症:高血圧症、高尿酸血症、COPD(慢性閉塞性肺疾患)
既往歴:70歳:大腸腺腫(内視鏡的粘膜切除術施行)、71歳:胃体部癌(胃幽門切除術、R-Y再建施行)、72歳:総胆管結石(内視鏡的結石除去術施行)
内服薬:酪酸菌、タンニン酸アルブミン、ロペラミド、プレガバリン、クエチアピンフマル酸塩
アレルギー:なし
嗜好歴:喫煙:past smoker 40本/日×40年、飲酒:ビール350mL/日
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