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文献詳細

雑誌文献

総合診療32巻10号

2022年10月発行

文献概要

特集 日常診療に潜む「処方カスケード」—その症状、薬のせいではないですか? 【各論】

⓱ビタミンB12欠乏—制酸薬でビタミン欠乏?

著者: 金昇赫1 綿貫聡1

所属機関: 1東京都立多摩総合医療センター 救急・総合診療科

ページ範囲:P.1245 - P.1246

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貧血の定義を男性はヘモグロビン13g/dL未満、女性は12g/dL未満とした場合、高齢者における貧血の有病率は17%であり、高齢者にとってはコモンな状態であると言える。高齢者の貧血の原因には、悪性腫瘍や慢性炎症、感染症などの重篤な疾患が背景にあることがある一方で、複数の薬剤を内服している場合には、薬剤に起因する造血障害も鑑別となる。特に一般外来で日常的に用いられる薬剤でも、貧血の原因になりうることには注意が必要である。

参考文献

1)Lanier J B, et al : Anemia in older adults. Am Fam Physician 98(7) : 437-442, 2018. PMID 30252420 〈貧血について、疫学から診断、治療までの簡単なレビュー記事〉
2)Hesdorffer CS, et al : Drug-induced megaloblastic anemia. N Engl J Med 373(17) : 1649-1658, 2015. PMID 26488695 〈薬剤に起因する巨赤芽球性貧血について、基礎医学的な観点からの原因の説明や対処法などがわかりやすくまとまっている〉
3)Farrell B, et al : Deprescribing proton pump inhibitors ; evidence-based clinical practice guideline. Can Fam Physician 63(5) : 354-364, 2017. PMID 28500192 〈PPI漸減の手順について、フローチャートで見やすくまとまっている〉

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:2188-806X

印刷版ISSN:2188-8051

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