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特集 不定愁訴にしない“MUS”診療—病態からマネジメントまで 【各論Ⅰ】「症状」から診るMUS Q&A
❶—倦怠感—鑑別のポイントは? 病的な倦怠感とは?
著者: 片岡仁美1
所属機関: 1岡山大学病院 総合内科・総合診療科
ページ範囲:P.1311 - P.1313
文献購入ページに移動倦怠感を鑑別するには、「病因」と「時間軸」に分けて考えることが必要である。「検査異常を伴うもの」と「検査異常を伴わないもの」へのアプローチの違いも重要である。また、休んでも回復しない、あるいは労働強度に見合わない疲労は、「病的な倦怠感」と考えられる。症状が「1カ月以上」続いている場合には、過労が含まれてくる可能性は少ない。
参考文献
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