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文献詳細

雑誌文献

総合診療32巻11号

2022年11月発行

文献概要

特集 不定愁訴にしない“MUS”診療—病態からマネジメントまで 【各論Ⅰ】「症状」から診るMUS Q&A

❷—慢性疼痛—どんな評価で鑑別するか? 専門家へのコンサルが必要なのは?

著者: 鉄永倫子1 鉄永智紀1

所属機関: 1岡山大学病院 運動器疼痛センター

ページ範囲:P.1314 - P.1315

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慢性疼痛は、生物・心理・社会的な要因が複雑に関わっている場合がある。そのため、器質的な疾患の精査に加えて、心理社会的な要因がないかを「痛みの悪循環モデル(fear-avoidanceモデル)」に基づき多角的に評価する。専門家へのコンサルテーションは、「慢性疼痛に関わる因子が多因子で、一診療科だけでアプローチするのが難しいと考えられる場合」「オピオイドに依存している場合」「運動療法に乗らない場合」などには、集学的な痛みセンターへの紹介を考慮する。ただし、患者さんに“主体的”に参加する意思がある場合に紹介する。

参考文献

1)日本疼痛学会痛みの教育コアカリキュラム編集委員会(編):痛みの集学的診療—痛みの教育コアカリキュラム.真興交易株式会社医書出版部,2016.
2)Vlaeyen JW, et al : Fear-avoidance and its consequences in chronic musculoskeletal pain ; a state of the art. Pain 85(3) : 317-332, 2000. PMID 10781906
3)Sullivan MJL, et al:The PainCatas-trophizing scale; development and validation. Psychol Assess 7(4):524-532, 1995.
4)厚生労働行政推進調査事業費補助金(慢性の痛み政策研究事業)「慢性疼痛診療システムの均てん化と痛みセンター診療データベースの活用による医療向上を目指す研究」研究版(監修),慢性疼痛診療ガイドライン作成ワーキンググループ(編):慢性疼痛診療ガイドライン.真興交易株式会社医書出版部,2021.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:2188-806X

印刷版ISSN:2188-8051

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