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投稿 GM Clinical Pictures
頭を捻っても答えは出ない
著者: 若林崇雄1 石立尚路1 須藤大智1 渡邉智之1 スフィ・ノルハニ1
所属機関: 1JCHO札幌北辰病院 総合診療科
ページ範囲:P.1389 - P.1390
文献購入ページに移動患者:88歳、女性。
主訴:2日前から断続的に持続する腹痛。
現病歴:来院2日前、ときどき生じる腹痛を自覚していた。腹痛は間欠的で、消失することもあった。来院当日、起床時から腹痛と頻脈を自覚。嘔気を自覚するも吐物はない。昼過ぎに訪問看護師に促されて救急搬送された。
既往歴:虫垂炎、心房細動、結核、心不全(原因疾患は不詳)。
内服薬:エルデカルシトール、アトルバスタチン、アスピリン・ランソプラゾール、エドキサバン、ビソプロロール、フロセミド。
生活歴:ADL(日常生活動作):要介護1。生活周辺動作はほぼ自立していた。飲酒歴なし、喫煙歴なし。最終排便は起床時に少量で、普通便であった。
受診時のバイタルサイン:意識清明。血圧163/98mmHg、脈拍数108回/分 整、体温36.6℃(腋窩温)、呼吸数18回/分、SpO2 98%(室内気)。
外観:急性疾患。
身体所見:心窩部は膨隆しているものの、下腹部の膨隆は著明ではない。腹部は平坦で柔らかく腫瘤を蝕知しない。腸蠕動音はやや低下していた。
圧痛や腹膜刺激徴候は認めなかった。「腹痛」と訴えるものの、心窩部に近い痛みである。
血液検査:特記すべき異常を認めなかった。
画像所見:何らかの腸閉塞もしくはイレウスを疑って撮像した造影CTを示す(図1、2)。
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