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文献概要
#総合診療
#書評:救急外来、ここだけの話
著者: 杉田学1
所属機関: 1順天堂大学医学部附属練馬病院・救急・集中治療科
ページ範囲:P.1515 - P.1515
文献購入ページに移動 2021年8月。われわれ東京で働く救急医にとって、普段の救急医療に加えて新型コロナウイルス感染症の対応、東京2020オリンピック・パラリンピックの医療救護体制への参加が加わり、前年から一貫してとても忙しい毎日であった。医療従事者のワクチン接種はおおむね完了したが、自由に外出できる状況ではなく、日々ストレスを感じていた。私は救急医であり、また感染対策室長も務めているため、毎日新たな感染症関連のエビデンスを収集し発信していた。そんななか、坂本壮先生から、田中竜馬先生と編集にかかわったという本書を紹介され手に取った。
『救急外来、ここだけの話』。その題名に釣られてエッセイを読むようにページをめくってみたら、なんと中身は“超硬派”であった。そうか「ここだけの話」とは、スキャンダルでもオモシロ経験談でもなく、専門医がもっている「得意分野のピカイチネタ」なのかと納得した。特筆すべきはその読みやすさで、エビデンスが確立していることだけでなくcontroversialな話題にも触れ、「救急外来での最初の数時間をどう過ごすか」に焦点を当てている。「忙しい」「忙しい」という毎日ではあるが、勤務時間には終わりがくる。飲みにも行けず家で過ごす間に読破できてしまった。面白かったし、パクって研修医に話してやろう、というネタも増えた。
『救急外来、ここだけの話』。その題名に釣られてエッセイを読むようにページをめくってみたら、なんと中身は“超硬派”であった。そうか「ここだけの話」とは、スキャンダルでもオモシロ経験談でもなく、専門医がもっている「得意分野のピカイチネタ」なのかと納得した。特筆すべきはその読みやすさで、エビデンスが確立していることだけでなくcontroversialな話題にも触れ、「救急外来での最初の数時間をどう過ごすか」に焦点を当てている。「忙しい」「忙しい」という毎日ではあるが、勤務時間には終わりがくる。飲みにも行けず家で過ごす間に読破できてしまった。面白かったし、パクって研修医に話してやろう、というネタも増えた。
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