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オール沖縄!カンファレンス|レジデントの対応と指導医の考えVer.2.0・61
15歳女性の周期的腹痛
著者: 嘉陽真美1 徳田安春2
所属機関: 1沖縄協同病院 産婦人科 2臨床研修病院群プロジェクト群星沖縄センター
ページ範囲:P.229 - P.232
文献購入ページに移動患者:15歳、女性。
主訴:月経終了後に突然始まる胃痛、腹痛、悪心嘔吐。
現病歴:半年前より3カ月毎に月経終了翌日から突然、臍周囲〜心窩部にかけて痛みが出現する。痛みは持続痛だが、時々増強する。痛みと共に、悪心嘔吐も伴う。1週間ほど持続し、自然軽快していた。腹痛が出ると学校を休んでいる。
受診13日前、月経開始。受診5日前、月経終了。受診4日前、月経終了翌日から臍周囲〜心窩部にかけて腹痛出現。痛みと悪心嘔吐で食事が摂取できなくなった。受診前日、近医小児科受診。診察では特に異常を指摘されず、ストレス性かもしれないと言われた。胃粘膜保護薬、制吐薬、アセトアミノフェンを処方され、腹痛が持続する場合は、月経後に腹痛が出ているため産婦人科を受診するように指示された。処方薬内服でも症状が改善しないため、当院産婦人科を初受診。発熱なし、血便なし、下痢なし、便秘なし、嚥下困難なし、関節痛なし、排尿時痛・排尿障害なし。睡眠はとれている。症状が出て4日間で1.7kgの体重減少を認めた。最終排便は受診前日。
既往歴:心室中隔欠損症を指摘されていたが、欠損孔は閉鎖したと言われている。
月経歴:初経12歳。28日周期、整。過多月経なし。月経困難症軽度。月経前症候群なし。
アレルギー歴:チョコレートで呼吸困難。
嗜好歴:喫煙、飲酒なし。
内服歴:レバミピド錠100mg、1日1錠、1日3回。ドンペリドン錠10mg、1日1錠、1日3回。アセトアミノフェン500mg錠、1日1錠頓服を3日前から内服。
家族歴:特記事項なし。
生活歴:中学校3年生で、バスケットボール部所属。高校受験を控えている。性交渉歴なし。
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