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文献詳細

雑誌文献

総合診療32巻3号

2022年03月発行

文献概要

特集 AI時代の医師のクリニカル・スキル—君は生き延びることができるか? 【Ⅱ章】AI実装医療における医師のクリニカル・スキル

❷臨床において「対話」は何をもたらすか—オープンダイアローグ(開かれた対話)に学ぶ

著者: 森川すいめい1

所属機関: 1医療法人社団翠会 みどりの杜クリニック 精神科

ページ範囲:P.319 - P.324

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Case(仮想)
患者:Aさん、35歳、男性。両親と3人暮らし。
相談背景:職場で、上司に皆の前でひどく罵倒された。何とか頑張って仕事に出ていたが気持ちが落ち込み、上司の目線が気になるようになった。仕事のパフォーマンスも低下し、ますます上司に怒鳴られるようになった。
 8カ月後のある朝、電車に乗ると恐怖が募り、動悸・冷や汗・呼吸苦が強まった。そのまま循環器内科を受診し相談するも、心臓に問題はないと言われた。しかし電車に乗ることができず、会社を休んだ。それから1週間欠勤が続き、職場から精神科の受診を指示された。気持ちが落ち込み、不安焦燥感が強い。食事もとることができなかった。夜も熟睡できない。

参考文献

1)Seikkula J, et al : Five-year experience of first-episode nonaffective psychosis in open-dialogue approach ; treatment principles, follow-up outcomes, and two case studies. Psychother Res 16(2) : 214-228, 2006.
2)矢原隆行:開かれたゆく会話のためのリフレクティング—二つの事例から.精神療法 43(3):59-64, 2017.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:2188-806X

印刷版ISSN:2188-8051

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