icon fsr

文献詳細

雑誌文献

総合診療32巻4号

2022年04月発行

文献概要

特集 えっ、これも!? 知っておきたい! 意外なアレルギー疾患 【知っておきたい! 意外なアレルギー疾患】

❼食品添加物によるアレルギー

著者: 松川展康1

所属機関: 1洛和会丸太町病院 救急・総合診療科

ページ範囲:P.474 - P.475

文献購入ページに移動
Case
患者:21歳、男性。昼過ぎに市販のゼロカロリーの清涼飲料水(スポーツドリンク)を飲んだ。約5分後に全身に瘙痒感を伴う膨疹が出現した。呼吸困難感と腹痛も生じたため、救急外来を受診した。清涼飲料水と一緒に飲食したものはなく、朝食は未摂取であった。来院前日の朝食も未摂取、昼食は菓子パンと牛乳、夕食は白米と焼肉、焼野菜であった。一緒に夕食を食べた友人で同様の症状は出ていない。既往歴はなく、アレルギーの指摘歴もないが、過去にもゼロカロリーのゼリーの摂取で同様の症状が出たことがある。サプリメント含め内服歴はなく、飲酒・喫煙歴もない。最近ボディーソープ、シャンプー、リンス、洗剤、柔軟剤を変えたことはなく、衣服も以前から何度も身につけているものであった。

参考文献

1)穐山浩,他:低分子化合物の食物アレルギー.日本小児アレルギー学会誌 28(1):25-30, 2014. 〈コチニール色素とエリスリトールによるアレルギーについて記載されている〉
2)日置智之,他:エリスリトールによるアナフィラキシーショックの1例.臨床皮膚科 71(3):201-205, 2017.
3)杉本直樹,他:コチニール色素とアレルギー.公衆衛生 77(10):833-837, 2013.
4)福冨友馬:成人の食物アレルギー—最近の動向.アレルギー・免疫 25(1) : 42-47, 2018.
5)豊永三恵子,他:コチニール色素によるアナフィラキシー.皮膚病診療 33 : 515-518, 2011.
6)原田晋,他:ゼリー中に含まれていた増粘剤カラギーナンによるアナフィラキシーの1例—今後留意すべき増粘剤アレルギー.皮膚科の臨床 61(13):1950-1954, 2019. 〈ペクチンアレルギーの分類、症例、交差反応性について触れている〉
7)日本医療研究開発機構(AMED),他:食物アレルギーの診療の手引き2020. pp1-32, 2021.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:2188-806X

印刷版ISSN:2188-8051

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?