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文献詳細

雑誌文献

総合診療32巻6号

2022年06月発行

文献概要

特集 総合診療外来に“実装”したい最新エビデンス—My Best 3 【知っておきたい!Common Disease最新エビデンスMy Best 3】

❷慢性腎臓病

著者: 杉本俊郎12

所属機関: 1滋賀医科大学 総合内科学講座 2東近江総合医療センター 内科

ページ範囲:P.694 - P.696

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My BestエビデンスNo.1
慢性腎臓病(CKD)の進展予防にSGLT2阻害薬が有効である
 尿蛋白を有する、もしくは、Grade 3b(eGFR<45mL/分/1.73m2)以上に進展した慢性腎臓病(CKD)に対しては、2型糖尿病の有無にかかわらず、腎機能の悪化(GFRの減少)を予防するために、SGLT2阻害薬投与を行うべきである。

参考文献

1)Lam D, et al : Real-life prescribing of SGLT2 inhibitors ; how to handle the other medications, including glucose-lowering drugs and diuretics. Kidney 360 2(4) : 742-746, 2021. 〈米国ではCKDに対してSGLT2阻害薬の処方が増えていないのが現状のようであり、米国腎臓学会が適切な処方について解説したもの〉
2)山下武志:ARNIとSGLT2阻害薬についてシンプルにまとめてみました—新時代の心不全治療に向けて.南江堂,2021. 〈心不全に関する書籍であるが、SGLT2阻害薬に関して、腎保護に関すること、投与初期のGFRの減少・血清クレアチニン値の上昇への対応についても解説あり。SGLT2阻害薬を処方する前に必読の書〉
3)Reilly RF, et al : The evidence-based use of thiazide diuretics in hypertension and nephrolithiasis. Clin J Am Soc Nephrol 5(10) : 1893-1903, 2010. PMID 20798254
4)Ellison DH : Clinical pharmacology in diuretic use. Clin J Am Soc Nephrol 14(8) : 1248-1257, 2019. PMID 30936153 〈利尿薬の使い方についてまとめた総説。利尿薬を使うすべての医師に読んでもらいたい〉
5)Clase CM, et al, Conference Participants : Potassium homeostasis and management of dyskalemia in kidney diseases ; conclusions from a Kidney Disease ; Improving Global Outcomes (KDIGO) Controversies Conference. Kidney Int 97(1) : 42-61, 2020. PMID 31706619 〈慢性腎臓病とK代謝の現状における専門家の討論をまとめたもの。このなかで、K摂取量と血清K濃度の相関は乏しいと記載されている〉

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:2188-806X

印刷版ISSN:2188-8051

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