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特集 —どうせやせない!? やせなきゃいけない??苦手克服!—「肥満」との向き合い方講座 【実践編】忙しい外来でもできる! エビデンスに基づく肥満診療
❺—内科医が押さえておきたい—「減量・代謝改善手術」の適応と種類、特有の合併症
著者: 春田英律12 齋藤心2 細谷好則2
所属機関: 1医療法人社団あんしん会 四谷メディカルキューブ 内視鏡外科 2自治医科大学附属病院 消化器一般移植外科
ページ範囲:P.850 - P.853
文献購入ページに移動2型糖尿病を合併する高度肥満症患者に減量・代謝改善手術を行った一例
患者:38歳、女性。身長158cm、体重103kg、BMI 41.3
基礎疾患:2型糖尿病(インスリン使用中)
現病歴:幼少時より肥満傾向。20歳時には体重60kg台で推移していたが、出産後より体重増加が顕著となった。35歳で「2型糖尿病」と診断され、内服・インスリン治療を受けていた。
主治医より肥満・代謝改善手術を勧められ当院を紹介受診。術前検査で重症の「閉塞型睡眠時無呼吸症候群」を認め、CPAP(経鼻的持続陽圧呼吸療法)を導入した。「肥満関連疾患を有する高度肥満症」の診断で、腹腔鏡下スリーブ状胃切除術を行った(保険診療)。術直後より血糖値は安定。治療薬を使用せずにHbA1c 5.4%となり、糖尿病は完全寛解した。術後1年で体重69kgになり、-34kgの減量に成功し、CPAPも離脱できた。
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