文献詳細
文献概要
投稿 総合診療外来
孤発性クロイツフェルト・ヤコブ病
著者: 飯田智哉1 吉崎秀夫1 江尻知美2 岸本利一郎3
所属機関: 1医療法人せせらぎ 札幌在宅クリニックそよ風 2在宅ホスピス札幌厚別 3新さっぽろ脳神経外科病院 神経内科
ページ範囲:P.1006 - P.1007
文献購入ページに移動患者:68歳、男性。
自宅で妻と生活していたが、物忘れの症状が目立ち始め、慣れた道路で迷うようになった。頭部MRIのFLAIR像では軽度の脳萎縮を認めるのみであったが(図1Ⓐ)、急速に認知症が進行、発症から2カ月後には左半側空間無視、寡動、小脳失調、ミオクローヌス、ジストニアなどの神経症状も見られるようになった。脳波では周期性同期性放電(PSD)が見られ、頭部MRIの拡散強調像では大脳皮質、左視床内側、両側線条体などに高信号が認められ(図1Ⓑ)、髄液検査では細胞数正常、蛋白軽度上昇、総タウ蛋白および14-3-3蛋白の高値が確認され、孤発性クロイツフェルト・ヤコブ病(CJD)と診断された。
参考文献
掲載誌情報