総合診療32巻9号

2022年09月発行

特集 総合診療・地域医療スキルアップドリル—こっそり学べる“特講ビデオ”つき！

【総論】対談

総合診療医育成のニューノーマル—島根県の総合診療専攻医割合が日本一なワケ

著者： 和足孝之¹ 白石吉彦¹²

所属機関： ¹島根大学医学部附属病院 総合診療医センター ²隠岐島前病院

ページ範囲：P.1060 - P.1069

文献概要

　島根大学医学部附属病院「しまね総合診療医センター」は、2024年までに県内の総合診療専攻医割合を「22％」とすることを目標に掲げている。2022年の全国平均が「2.6％」であることを考えると、1桁違うのではないかと耳目を疑うが、まずは表1^1,2）を見てほしい。島根県の総合診療専攻医割合は2020年度から3年連続で全国1位、2022年度にはすでに「17.8％」を達成しており、夢物語ではなさそうだ。これを牽引するのが、同センターの総合診療医養成プロジェクト「NEURAL GP network」である。この「地域だけではない、大学だけでもない」持続可能な新たな“学びネットワーク”とは、どのようなものなのか？　そのミッションを着実に実現しつつある、その戦略と秘訣とは？同センターのセンター長・副センター長に余すところなく語り合っていただいた。（編集室）

参考文献

1）NEURAL GP network：島根の総合診療医が日本一位!?．2022. https://shimanegp.com/1443/

2）日本専門医機構：2018〜2022年度採用数．専門研修を希望される方への情報． https://jmsb.or.jp/senkoi/

3）日本整形内科学研究会：Fasciaとは？，エコーガイド下ハイドロリリースとは？，他． https://www.jnos.or.jp/for_medical

4）Schwartzstein RM, et al：Saying Goodbye to Lectures in Medical school； Paradigm Shift or Passing Fad? N Engl J Med 377（7） : 605-607, 2017. PMID 28813217

5）山口周：ニューノーマル時代に求められる行動様式．SAPジャパン，2020. https://www.sapjp.com/blog/rebpr-forum%231