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文献詳細

雑誌文献

総合診療32巻9号

2022年09月発行

文献概要

特集 総合診療・地域医療スキルアップドリル—こっそり学べる“特講ビデオ”つき! 【各論】スキルアップドリル 厳選42選—“特講ビデオ”つき 【精神】

㉘「抗うつ薬」使用中に軽躁状態を呈したら

著者: 高尾碧1

所属機関: 1島根県立こころの医療センター 精神科

ページ範囲:P.1102 - P.1102

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Case 52歳、男性。元来、口数は少なく穏やかな性格。高血圧症・脂質異常症があり外来通院中。
 6カ月前より腰痛が悪化し、解熱鎮痛薬を使用するが症状は改善せず、3カ月前より「慢性腰痛症」に適応のある抗うつ薬の併用を開始した。疼痛は軽減しつつあったが、1カ月前より多弁・気分高揚・乱費を認め、対応に困った妻と外来を受診した。
現症:身長175cm、体重80kg。SpO2 100%、血圧135/86mmHg、脈拍数98回/分、呼吸数26回/分。普段の診療場面と比べると明らかに多弁であり、外来担当医の話を遮り、一方的に話している。妻がたしなめると、それに対して診察室の中で怒声をあげることもある。甲状腺機能を含む血液検査では異常を認めなかった。

参考文献

1)高尾碧,他:総合診療医が行う,双極性障害診療のファーストエイド.治療 98(5) : 690-693, 2016.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:2188-806X

印刷版ISSN:2188-8051

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