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文献詳細

雑誌文献

総合診療33巻10号

2023年10月発行

文献概要

オール沖縄!カンファレンス|レジデントの対応と指導医の考えVer.2.0・81

お酒に飲まれるな!アルコール多飲者の上下肢の感覚障害と脱力

著者: 有薗功一1 永田恵蔵1 徳田安春 仲里信彦 鈴木智晴2 佐藤直行

所属機関: 1沖縄県立北部病院 内科 2浦添総合病院病院総合内科

ページ範囲:P.1228 - P.1233

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CASE
患者:53歳、男性。
主訴:両上下肢のしびれ、歩行困難。
現病歴:来院10日前より、両側足趾にしびれを実感していた。来院4日前にしびれで近医を受診し、内服薬での対症療法となっていた。しびれは徐々に下腿まで拡がり、上肢にも感じるようになった。来院当日、両下肢脱力のため歩行困難となり、救急搬送となった。発熱・悪寒戦慄なし。頭痛なし。呼吸困難感なし。構音障害なし。1カ月前から来院まで上気道症状や消化器症状もなかった。体重増減なし。頭部外傷のエピソードなし。
既往歴:特記事項なし。
内服歴:エトドラク200 mg、レバミピド100 mg、ミロガバリンペジル酸塩5 mg。
家族歴:特記事項なし。
生活歴:ADL(activities of daily living)は自立。
嗜好歴:喫煙:なし、飲酒:9%酎ハイ350 mL缶×4本を週5回(10ドリンク)。

参考文献

1)竹井謙之(編):アルコール医学・医療の最前線2021 UPTODATE.鈴木達也,他:アルコールと身体疾患-総論.pp46-51,医歯薬出版,2021. 〈さまざまな論点からアルコールの問題について言及されている〉
2)鈴木則宏,他(編):Annual Review神経2022.水地智基:COVID-19とギラン・バレー症候群.pp256-263,中外医学社,2022. 〈COVID-19とGBSの関係について、わかりやすくまとめられている〉
3)日本神経学会(監),「ギラン・バレー症候群,フィッシャー症候群診療ガイドライン」作成委員会(編):ギラン・バレー症候群,フィッシャー症候群診療ガイドライン2013.南江堂,2013.
, 2022年8月23日. https://www.uptodate.com/contents/overview-of-polyneuropathy(2023年7月12日閲覧)
5)Shible AA, et al : Dry beriberi due to thiamine deficiency associated with peripheral neuropathy and Wernicke's encephalopathy mimicking Guillain-Barré syndrome ; a caes report and review of the literature.Am H Case Rep 20 : 330-334, 2019. PMID 30862772 〈GBSと、乾性脚気/Wernicke脳症の鑑別の難しさがわかる1例〉
6)海田賢一:ギラン・バレー症候群における自律神経障害.自律神経58(1) : 55-58, 2021. 〈GBSの自律神経障害について詳細にまとめられている〉
1)Hatzenbuehler ML, et al : Stigma as a fundamental cause of population health inequalities. Am J Public Health May 103(5) : 813-821, 2013. PMID 23488505
2)Keyes KM, et al : Socio-economic status and problem alcohol use ; the positive relationship between income and the DSM-IV alcohol abuse diagnosis. Addiction 103(7) : 1120-1130, 2008. PMID 18494841
3)Chapman EN, et al : Physicians and implicit bias ; how doctors may unwittingly perpetuate health care disparities. J Gen Intern Med 28(11) : 1504-1510, 2013. PMID 23576243
4)Nyblade L, et al : Stigma in health facilities ; why it matters and how we can change it. BMC Med 17(1) : 25, 2019. PMID 30764806

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:2188-806X

印刷版ISSN:2188-8051

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