icon fsr

文献詳細

雑誌文献

総合診療33巻11号

2023年11月発行

文献概要

投稿 総合診療病棟

減量チームによる集学的介入が喘息コントロールの改善につながった肥満喘息の1例

著者: 井上拓弥1 住谷充弘1 北浜誠一2 竹嶋好1 中島進介3

所属機関: 1愛仁会 千船病院 呼吸器内科 2愛仁会 千船病院 糖尿病・減量外科 3愛仁会 千船病院 糖尿病・内分泌内科

ページ範囲:P.1392 - P.1395

文献購入ページに移動
高用量の吸入ステロイドや気管支拡張薬を使用するも、7〜10%の患者において治療効果が乏しい喘息病態(難治気管支喘息)が存在し、難治病態因子の1つにBMI 25kg/m2以上の肥満病態が報告されている1)。肥満喘息患者では体重の減少が喘息コントロールに効果があり、10%の体重減量が喘息のコントロールを改善した報告を認める2)。しかし、高度肥満者の体重減少は困難な例も多く、一概に体重減少と言っても一筋縄でいかないことも多い。
 今回、当院減量チームの集学的介入により減量・代謝改善手術につながり、結果的に体重減少を契機に喘息コントロールの改善につながった1例を経験したので本稿にて報告する。

参考文献

1)Nagase H : Severe asthma in Japan. Allergol Int 68(2) : 167-171, 2019. PMID 30878568
2)Dias-Júnior SA, et al : Effects of weight loss on asthma control in obese patients with severe asthma. Eur Respir J 43(5) : 1368-1377, 2014. PMID 24232701
3)Brusselle GG, et al : Biologic therapies for severe asthma. N Engl J Med 386(2) : 157-171, 2022. PMID 35020986
4)van Huissted A, et al : Effect of bariatric surgery on asthma control, lung function and bronchial and systemic inflammation in morbidly obese subjects with asthma. Thorax 70(7) : 659-667, 2015. PMID 25934136

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:2188-806X

印刷版ISSN:2188-8051

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?