文献詳細
What's your diagnosis?[252]
近づくと逃げていきます・・・
著者: 内藤茂之1 山口諒也2 河村裕美2 大矢亮2 藤本卓司2
所属機関: 1西淀病院 2耳原総合病院
ページ範囲:P.1404 - P.1409
文献概要
患者:57歳、女性
主訴:めまい、物が二重に見える、嘔気
現病歴:来院前日まで普段通りだった。入院当日午前7時の覚醒時、仰臥位で天井が下から上に動いているように見えた。どの方向を見ても同様であった。洗面台で鏡を見ると、顔や物が1つに見えなかった。ピントはぼやけていなかった。両目を開けていると嘔気を催したが、右目を閉じると視野の違和感とめまいが改善するため、ハンカチで右眼を覆っていた。歩行は正常で普通に話すことができた。近医を受診し、当院に紹介入院となった。
追加問診:遠く・近くを見る時の違いはわからない。階段が降りにくいか否かもわからない(自宅1階、階段なし)。
ROS陰性:頭痛、頸部痛、胸痛、腰背部痛、呂律困難、脱力、しびれ、難聴、発熱、悪寒戦慄
既往歴:機能性月経困難症、子宮頸部中等度異形成(39歳:円錐切除)、慢性胃炎(H. pylori除菌済み)
内服薬・アレルギー:なし
嗜好歴:喫煙歴なし、機会飲酒
*本論文中、[▶動画]マークにつきましては、関連する動画を見ることができます(公開期間:2025年11月30日まで)。
参考文献
掲載誌情報