文献詳細
オール沖縄!カンファレンス|レジデントの対応と指導医の考えVer.2.0・83
既往は咎めず
著者: 金澤三義1 杉田周一12 本永英治1 徳田安春3 仲里信彦 鈴木智晴 佐藤直行
所属機関: 1沖縄県立宮古病院 2医療法人アイエスケイ 杉田医院 3臨床研修病院群プロジェクト 群星沖縄センター
ページ範囲:P.1511 - P.1515
文献概要
症例:87歳、女性。
主訴:腹部膨満。
現病歴:今回の入院2カ月前に施設へ入所していたが、2週間ほどの抗菌薬治療にもかかわらず1日1回38℃を超える発熱があり、精査目的に紹介された。腹部CTでS状結腸狭窄を指摘され、大腸内視鏡検査を施行したところスコープが通過しない狭窄病変があり、S状結腸癌の診断でステント留置された。その後、腫瘍熱の診断でナプロキセンを開始し、解熱が得られたため施設へ退院した。退院後より腹部膨満、食思不振が出現した。入院5日前からはほぼ食事摂取ができなくなったため、原因精査目的に受診した。
既往歴:便秘症、高血圧、認知症。
内服歴:酸化マグネシウム(500 mg)1回2錠1日2回、ブロチゾラム(0.25 mg)1回1錠1日1回、ナプロキセン(100 mg)1回2錠1日2回。
ADL:施設入所中で寝たきり、コミュニケーションは困難。
参考文献
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