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特集 しびれQ&A—ビビッとシビれるクリニカルパール付き! 【しびれ診療のQに答えます!】
Q11 しびれ症状から脊髄障害を見極める方法は?
著者: 河合ほなみ1 横田隆徳1
所属機関: 1東京医科歯科大学病院 脳神経内科
ページ範囲:P.185 - P.189
文献購入ページに移動患者:68歳、男性。
主訴:左脚がしびれる。
現病歴:約1カ月前より左下腿後面にビリビリとした疼痛が出現して、徐々に大腿後面、陰部・臀部に拡大した。約3週間前から左のつま先がつっかかるようになった。約1週間前から尿意をあまり覚えず、下腹部が張るようになり、近医泌尿器科で膀胱留置カテーテルが挿入された。近医で脊髄病変が疑われ、精査目的に入院となった。
ROS:皮疹なし、発熱なし、腰痛なし、間欠性跛行なし。
既往歴:生来健康。内服薬なし。
生活歴:会社員。喫煙歴なし、機会飲酒。
身体所見:意識清明。体温36.6℃、その他バイタルサインに特記事項はなし。神経学的には左の臀部・大腿後面・下腿後面および陰部にビリビリとした異常感覚を認め、同部位に痛覚・触覚低下があった。肛門の周囲の感覚は保たれていた。母趾位置覚と下肢の振動覚は左で低下していた。徒手筋力テストで、左の前脛骨筋(主にL5髄節支配)と下腿三頭筋(主にS1支配筋)は4であり、膝蓋腱反射(反射弓L3、L4)は両側で正常で、アキレス腱反射(反射弓S1、S2)は左で減弱していた。Babinski徴候は両側で陰性で、痙性は認めなかった。尿意を伴わない尿閉に対して膀胱留置カテーテルを使用中であり、肛門反射は減弱していた。
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