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特集 —自信がもてるようになる!—エビデンスに基づく「糖尿病診療」大全—新薬からトピックスまで 【Ⅰ章】「薬物療法」の新スタンダード
❺SGLT2阻害薬
著者: 田中健一1 岡田洋右12
所属機関: 1産業医科大学医学部 第1内科学講座 2産業医科大学病院 臨床研究推進センター
ページ範囲:P.280 - P.281
文献購入ページに移動心血管イベント再発抑制目的でSGLT2阻害薬へ変更した2型糖尿病の一例
患者:74歳、男性
既往歴:S状結腸がん(53歳時に手術)
現病歴:65歳時に2型糖尿病と診断。細小血管合併症は認めないが、eGFR(推算糸球体濾過量) 50mL/分/1.73m2と腎機能低下を認め、DPP-4阻害薬が開始された。HbA1c 6%台で経過していたが、74歳時に急性心筋梗塞を発症し冠動脈ステントが留置された。心血管イベント再発抑制のためDPP-4阻害薬から経口GLP-1受容体作動薬へ変更されたが、消化器症状のため治療を継続できなかった。認知症はなく、BMI 26kg/m2と肥満もあり、SGLT2阻害薬に変更したところ、血糖値や腎機能の悪化は認めず、有害事象なく経過している。
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