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特集 —自信がもてるようになる!—エビデンスに基づく「糖尿病診療」大全—新薬からトピックスまで 【Ⅱ章】基本が大事!ちゃんとできてる?“おさらい”糖尿病診療
❹—2型糖尿病の合併症—眼
著者: 池田恒彦1
所属機関: 1大阪回生病院 眼科
ページ範囲:P.298 - P.300
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患者:55歳、男性
現病歴:10年以上前に近医で2型糖尿病を指摘されていたが、眼科受診は途絶えがちであった。最近、左眼の視力低下と右眼の飛蚊症を自覚し、近医眼科を受診。両眼の増殖糖尿病網膜症(PDR)を指摘され、経過中、右眼に著明な視力低下をきたした。眼底検査にて、右眼は「硝子体出血」(図1ⓐ)、左眼は視神経乳頭から鼻側にかけて「線維血管増殖膜」を認めた(図1ⓑ)。矯正視力は右眼0.1・左眼0.5であった。
右眼に対して硝子体手術(pars plana vitrectomy : PPV)を施行し、矯正視力は1.0に改善した(図2)。左眼は現在、汎網膜光凝固術(panretinal photocoagulation:PRPC)を開始し、時期をみてPPVを予定している。
患者:55歳、男性
現病歴:10年以上前に近医で2型糖尿病を指摘されていたが、眼科受診は途絶えがちであった。最近、左眼の視力低下と右眼の飛蚊症を自覚し、近医眼科を受診。両眼の増殖糖尿病網膜症(PDR)を指摘され、経過中、右眼に著明な視力低下をきたした。眼底検査にて、右眼は「硝子体出血」(図1ⓐ)、左眼は視神経乳頭から鼻側にかけて「線維血管増殖膜」を認めた(図1ⓑ)。矯正視力は右眼0.1・左眼0.5であった。
右眼に対して硝子体手術(pars plana vitrectomy : PPV)を施行し、矯正視力は1.0に改善した(図2)。左眼は現在、汎網膜光凝固術(panretinal photocoagulation:PRPC)を開始し、時期をみてPPVを予定している。
参考文献
1)Kawasaki R, et al; Japan Diabetes Complications Study Group:Incidence and progression of diabetic retinopathy in Japanese adults with type 2 diabetes;8 year follow-up study of the Japan Diabetes Complications Study(JDCS). Diabetologia 54(9):2288-2294, 2011. PMID 21630126
2)Davis MD:Diabetic retinopathy. In L'Esperance FA(Ed):Current Diagnosis and Management of Chorioretinal Diseases. CV Mosby, St. Louis, pp179-184, 1977.
3)Wilkinson CP, et al; Global diabetic Retinopathy Project Group: Proposed international clinical diabetic retinopathy and diabetic macular edema disease severity scales. Ophthalmology 110(9):1677-1682, 2003. PMID 13129861
4)日本糖尿病眼学会診療ガイドライン委員会:糖尿病網膜症診療ガイドライン(第1版).日眼会誌124(12) : 955-981, 2020.
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