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特集 —自信がもてるようになる!—エビデンスに基づく「糖尿病診療」大全—新薬からトピックスまで 【Ⅱ章】基本が大事!ちゃんとできてる?“おさらい”糖尿病診療
⓭「1型糖尿病」の患者が受診した際の注意点
著者: 高池浩子1
所属機関: 1東京女子医科大学 内科学講座 糖尿病・代謝内科学分野
ページ範囲:P.324 - P.325
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SGLT2阻害薬内服中に急性胃腸炎を契機として「正常血糖ケトアシドーシス」を発症した一例
患者:38歳、女性。16歳時に1型糖尿病と診断され、インスリン強化療法中。
現病歴:X-1年に、SGLT2阻害薬が開始された。2日前より嘔気・下痢のため食事摂取量が低下し、近医で「急性胃腸炎」と診断された。その後、腹痛・全身倦怠感が出現・増悪したため、救急外来を受診した。
身体所見 :身長155cm、体重53kg。血圧104/
66mmHg、脈拍数96回/分・整、呼吸数17回/分。その他、明らかな異常は認めない。
検査所見:随時血糖245mg/dL、HbA1c 7.8%。尿ケトン(3+)。pH 7.159、HCO3- 8.1mmol/L。血中総ケトン17,016μmol/L、CPR<0.03 ng/mL。
SGLT2阻害薬内服中に急性胃腸炎を契機として「正常血糖ケトアシドーシス」を発症した一例
患者:38歳、女性。16歳時に1型糖尿病と診断され、インスリン強化療法中。
現病歴:X-1年に、SGLT2阻害薬が開始された。2日前より嘔気・下痢のため食事摂取量が低下し、近医で「急性胃腸炎」と診断された。その後、腹痛・全身倦怠感が出現・増悪したため、救急外来を受診した。
身体所見 :身長155cm、体重53kg。血圧104/
66mmHg、脈拍数96回/分・整、呼吸数17回/分。その他、明らかな異常は認めない。
検査所見:随時血糖245mg/dL、HbA1c 7.8%。尿ケトン(3+)。pH 7.159、HCO3- 8.1mmol/L。血中総ケトン17,016μmol/L、CPR<0.03 ng/mL。
参考文献
1)Munro JF, et al: Euglycaemic diabetic ketoacidosis. Br Med J 2(5866) : 578-580,1973. PMID 4197425
2)日本人1型糖尿病の成因,診断,病態,治療に関する調査委員会:抗PD-1抗体投与後に発症する1型糖尿病の特徴および臨床経過に関する調査報告.糖尿病 62(1):37-46, 2019.
3)Danne T, et al: International consensus on risk management of diabetic ketoachidosisi in patients with diabetes treated with sodium-gluchose cotransportoe (SGLT) inhibitors. Diabetes care 42(6) : 1147-1154, 2019. PMID 30728224
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