文献詳細
文献概要
投稿 GM Clinical Pictures
急速な体重減少に伴う肝障害
著者: 眞田雄市1 吉村寛志1
所属機関: 1社会医療法人喜悦会 那珂川病院 消化器外科
ページ範囲:P.466 - P.468
文献購入ページに移動CASE
患者:70歳、女性。
主訴:全身倦怠感。
既往歴:食道癌に対し、食道亜全摘術(10年前)。
飲酒歴:なし
喫煙歴:20本/日×35年間。15年前から禁煙。
現病歴:受診3カ月前から食事量低下を認め、健常時の1/4未満となった。3カ月で6 kgの体重減少を認め体動困難となり、当院を受診した。
身体所見(異常):身長155 cm、体重37 kg、BMI 15.4 kg/m2。四肢筋萎縮著明、両側下腿浮腫軽度。
血液生化学所見:Hb 12.5 g/dL、WBC 6,700/μL(Lym 13%)、Alb 2.3 g/dL、CPK 107 IU/L、LDH 345 IU/L、AST 91 IU/L、ALT 39 IU/L、T-Chol 179 mg/dL、TG 84 mg/dL、BUN 7.7 mg/dL、Cr 0.4 mg/dL、Glu 112 mg/dL、P 2.9 mg/dL、アンモニア<10μg/L、CRP 0.64 mg/dL、プレアルブミン12.2 mg/dL、鉄67μg/dL、レチノール結合蛋白1.7 mg/dL、トランスフェリン84 mg//dL、インスリン2.6μU/mL。
上・下部消化器内視鏡検査:局所病変認めず。
図1に、腹部CT所見(Ⓐ):(受診1カ月前、受診日、入院1週間後)と肝生検所見(ⒷがHE染色、ⒸがPAS染色)を示す。
患者:70歳、女性。
主訴:全身倦怠感。
既往歴:食道癌に対し、食道亜全摘術(10年前)。
飲酒歴:なし
喫煙歴:20本/日×35年間。15年前から禁煙。
現病歴:受診3カ月前から食事量低下を認め、健常時の1/4未満となった。3カ月で6 kgの体重減少を認め体動困難となり、当院を受診した。
身体所見(異常):身長155 cm、体重37 kg、BMI 15.4 kg/m2。四肢筋萎縮著明、両側下腿浮腫軽度。
血液生化学所見:Hb 12.5 g/dL、WBC 6,700/μL(Lym 13%)、Alb 2.3 g/dL、CPK 107 IU/L、LDH 345 IU/L、AST 91 IU/L、ALT 39 IU/L、T-Chol 179 mg/dL、TG 84 mg/dL、BUN 7.7 mg/dL、Cr 0.4 mg/dL、Glu 112 mg/dL、P 2.9 mg/dL、アンモニア<10μg/L、CRP 0.64 mg/dL、プレアルブミン12.2 mg/dL、鉄67μg/dL、レチノール結合蛋白1.7 mg/dL、トランスフェリン84 mg//dL、インスリン2.6μU/mL。
上・下部消化器内視鏡検査:局所病変認めず。
図1に、腹部CT所見(Ⓐ):(受診1カ月前、受診日、入院1週間後)と肝生検所見(ⒷがHE染色、ⒸがPAS染色)を示す。
参考文献
1)畦地英全、他:急性肝障害と低血糖に低インスリン血症を伴った飢餓状態の3例.学会誌JSPEN 1(3) : 199-205, 2019.
2)福井博:栄養障害とsteatohepatitis—その根底にあるものは何か? 39(1) : 1-4, 1998.
3)松村真生子、他:アルコール性肝炎、肝不全との鑑別を要したkwashiorkor型栄養障害の1例.肝臓54(3) : 178-186, 2013.
掲載誌情報