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特集 —疾患別“イルネススクリプト”で学ぶ—「腹痛診療」を磨き上げる22症例 【症例集Ⅱ】若い女性×腹痛
❹妊娠中の虫垂炎
著者: 福井陽介1 志水太郎2
所属機関: 1奈良県立医科大学 産婦人科学教室 2獨協医科大学病院 総合診療科
ページ範囲:P.544 - P.545
文献購入ページに移動患者:28歳、女性。妊娠30週。生来健康。
主訴:右側腹部痛
既往歴・併存症・アレルギー歴:特記事項なし
薬剤歴:酸化マグネシウム
現病歴:現在、両親の家に帰省中である。受診当日の朝、胃のあたりに違和感があり、吐き気も感じていた。夕方頃に右の脇腹が痛くなった。痛みは徐々に強くなり、嘔吐したため、救急外来を受診した。妊娠してから便秘がちで、最終排便は2日前であった。妊娠中で食事内容には注意していたそうであるが、付き添いの母親は食あたりではないかと心配している。
身体所見:身長160 cm、体重60 kg。意識清明、体温37.4℃、血圧102/72 mmHg、脈拍数80回/分・整、呼吸数20回/分、SpO2 98%(室内気)。
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