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文献詳細

雑誌文献

総合診療33巻5号

2023年05月発行

文献概要

特集 —疾患別“イルネススクリプト”で学ぶ—「腹痛診療」を磨き上げる22症例 【症例集Ⅲ】若い男性×腹痛

❷尿膜管遺残症

著者: 荒巻芽生1 徳島圭宜1 多胡雅毅1

所属機関: 1佐賀大学医学部附属病院 総合診療部

ページ範囲:P.548 - P.549

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Case
患者:18歳、男性。生来健康。
主訴:腹痛
既往歴:気管支喘息
現病歴:数年前から時折、臍周囲の疼痛を自覚していたが、自然に改善するため受診しなかった。2週間前より、臍周囲に筋肉痛のような疼痛が再発。突然発症ではなく徐々に増悪し、歩行時に腹部に響くようになった。持続痛であった。悪心・嘔吐はなく、排便も普通便であった。2日前に他院を受診し、「感染性腸炎」を疑われ鎮痛薬と整腸薬を処方されたが改善せず、前日から発熱を認めたため当院を受診した。
身体所見:身長173.0 cm、体重65.0 kg。体温37.5℃、脈拍数92回/分、血圧124/72 mmHg、SpO2 98%(室内気)。

参考文献

1)Wilson AL, et al : Urachal anomalies ; a review of pathological conditions, diagnosis, and management. Translational Research in Anatomy 16 : 100041, 2019.
2)日本小児外科学会:臍腸管遺残・尿膜管遺残. http://www.jsps.or.jp/archives/sick_type/saichoukanizan(2023年4月3日現在)
3)大野耕一,他:尿膜管遺残.小児外科52(10) : 1040-1043, 2020.
4)青木英和,他:今月の症例 画像診断.小児科臨床 75(2) : 177-179, 2022.
5)西川正則:尿膜管開存,12章 小児・先天異常.鳴海善文(編):症例から学ぶ泌尿器科疾患の画像診断.pp381-383,メディカル・サイエンス・インターナショナル,2019.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:2188-806X

印刷版ISSN:2188-8051

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