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特集 —疾患別“イルネススクリプト”で学ぶ—「腹痛診療」を磨き上げる22症例 【症例集Ⅳ】高齢者×腹痛
❶大腿ヘルニア
著者: 高江洲怜1 仲里信彦2
所属機関: 1沖縄県立南部医療センター・こども医療センター 救急・集中治療科 2沖縄県立南部医療センター・こども医療センター 総合内科
ページ範囲:P.556 - P.557
文献購入ページに移動患者:90歳、女性。ADL良好。
主訴:右鼠径部の腫脹・疼痛
既往歴:高血圧、脂質異常症、糖尿病、右鼠径部ヘルニア(徒手整復歴あり)
現病歴:受診前日夕方頃より右鼠径部の腫脹・疼痛を自覚し、翌日クリニックを受診。「鼠径部ヘルニア」の診断にて徒手整復を試みられたが、還納されないため当院救急外来へ紹介受診となった。
自発痛は少なく、腹痛はなし。悪心・嘔吐なし。経過中に発熱を認めず。食事摂取は受診当日まで可能で、排便・排尿状況にも特に異常はないとのこと。
身体所見:身長154 cm、体重42.3 kg。意識清明、体温36.8℃、血圧154/67 mmHg、脈拍数100回/分・整、呼吸数20回/分、SpO2 98%(室内気)。
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