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特集 —疾患別“イルネススクリプト”で学ぶ—「腹痛診療」を磨き上げる22症例 【症例集Ⅴ】さまざまなポピュレーション×腹痛
❺—在宅認知症患者—腸閉塞
著者: 平良宏樹1 小坂鎮太郎1
所属機関: 1練馬光が丘病院 総合救急診療科・総合診療部門
ページ範囲:P.578 - P.579
文献購入ページに移動患者:78歳、女性。独居。認知機能障害のため要介護2で、訪問介護と訪問看護、月1回の訪問診療を受けている。ADLは室内自立で、会話はかみ合わないことも多いが可能。
主訴:発熱、意識障害
既往歴:Alzheimer型認知症、糖尿病
現病歴:受診当日の朝9時頃、介護士が訪問すると、やや息が荒く、明らかに調子が悪そうであった。準備した食事も摂取せず、ベッドでぐったりしていた。介護士から相談を受け訪問看護師が見に行くと、体温37.5℃で、SpO2 89%(室内気)と低下していた。看護師が訪問診療先に電話相談し、肺炎の疑いで救急要請となった。
身体所見:身長152 cm、体重42 kg。GCS(Glasgow Coma Scale)E3V4M5、体温38.0℃、血圧132/88 mmHg、脈拍数102回/分・整、呼吸数22回/分、SpO2 90%(室内気)。
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