icon fsr

雑誌目次

雑誌文献

総合診療33巻9号

2023年09月発行

雑誌目次

特集 ジェネラリストのための「発達障害(神経発達症)」入門

著者: 片岡仁美 ,   藤井智香子

ページ範囲:P.1034 - P.1035

わが国では、「発達障害(神経発達症)」の有病率が近年特に上昇している。
文部科学省による小・中学校教員に対するアンケート調査では、知的発達に遅れはないものの「発達障害」の可能性があり、学習面または行動面で著しい困難を示すとされた児童生徒の割合は6.5%、小学校1年生に限れば9.8%との結果であった。
一方、その概念が確立されたのは比較的最近であるため、成人を中心に診療している医師にとっては、馴染みが薄いかもしれない。
しかし、大人になってから疑いをもたれる方、小児期に診断されて成人になった方への対処、家族への接し方など、日常臨床で発達障害に関わる機会はいっそう増えると考えられる。
“difficult patient”と位置づけられる方への対応では、発達障害である可能性も考慮することで解決の糸口が見えることもあるかもしれない。
本特集では、各種の「発達障害(神経発達症)」の基本をアップデートするとともに、診療においてはもちろん、+αの場面でどのように対応するとよいか、第一線の専門家の方々に「ジェネラリストのため」にご解説いただいた。

今月の「めざせ! 総合診療専門医!」問題

ページ範囲:P.1088 - P.1089

本問題集は、今月の特集のご執筆者に、執筆テーマに関連して「総合診療専門医なら知っておいてほしい!」「自分ならこんな試験問題をつくりたい!」という内容を自由に作成していただいたものです。力試し問題に、チャレンジしてみてください。

【総論】

「発達障害(神経発達症)」アップデート

著者: 青木省三 ,   鷲田健二 ,   和迩健太

ページ範囲:P.1036 - P.1040

概念と診断
 1943年にKannerによって提唱された「自閉症」は、米国精神医学会のDSM-Ⅲ(精神疾患の診断・統計マニュアル 第3版、1980)では「乳幼児自閉症」、ICD-10(国際疾病分類 第10版、1992)やDSM-Ⅳ(1994)では「広汎性発達障害」、DSM-5(2015)では「自閉スペクトラム症(autism spectrum disorder:ASD)」(p.1041・1065)と、名称を変えてきた。
 DSM-Ⅳの広汎性発達障害のなかには、「自閉性障害」「アスペルガー障害(p.1075)」「小児崩壊性障害」などの下位分類があったが、DSM-5以降、これらの下位分類は連続した“スペクトラム”のなかにあると考えられ、「自閉スペクトラム症」と呼ばれることになった。DSM-5以降のASDの診断基準は、「社会的コミュニケーションおよび対人関係の障害」(言葉や言葉以外のもので、相手の考えていることを理解したり、自分の考えを伝えたりすることが苦手、など)と「行動・興味・活動の限局された反復的なパターン」(こだわり)を満たすものとされている1,2)

【各論Ⅰ】発達障害を理解する—Caseに学ぶ典型例と対処法

❶自閉スペクトラム症(ASD)

著者: 神尾陽子

ページ範囲:P.1041 - P.1045

Case
3歳前にかかりつけ医が疑いをもち、セカンドオピニオンから早期療育につながった一例
患者:2歳6カ月、男児
家族歴:父方親族に注意欠如多動症(attention-deficit/hyperactivity disorder:ADHD)。両親は健康。
発達歴:満期正常産。初期運動発達は正常。1歳10カ月で「ママ、パパ」の発語、2歳0カ月で「ママ、パパ」以外の有意味語「チュ(ジュースのこと)」「ジェ(ゼリー)」の発語あり。
現病歴:2歳すぎに「おともだち」「じょうず」など親の言葉を真似て言うことがあったが、以降は言わなくなった。かかりつけ医に言語の遅れを相談したところ、発達の遅れか自閉スペクトラム症(autism spectrum disorder:ASD)かの鑑別のため、セカンドオピニオンを求めて紹介受診となった。精査の結果、発達水準は平均範囲内で、遅れは除外された。発達水準に不相応な対人応答性およびコミュニケーションの希薄さと、興味の限局という特徴から、ASDと診断された。速やかにペアレント・トレーニングを行い、早期療育の専門機関を紹介した。療育と併行して地域の幼稚園(支援つき)に通い始めた半年後には2語文が出て、毎日楽しみに通園している。

❷注意欠如多動症(ADHD)

著者: 岡牧郎

ページ範囲:P.1046 - P.1050

Case
落ち着きがなく、授業中に立ち歩く小学1年生の一例
患者:7歳5カ月、男児
家族歴:4歳の弟も同様に落ち着きがない。
現病歴:周生期に問題はなく、運動発達や言語発達に遅れはない。幼児期早期から落ち着きがなく、外出先では迷子になることがあった。就学後は、授業中に集中が続かず、姿勢を崩してよそ見をしていることが多かった。しばしば離席がみられ、衝動的な行動や対人トラブルが多かったため、学校から医療機関の受診を勧められた。知能検査では、知的発達の遅れは認められなかった。注意欠如多動症(attention-deficit/hyperactivity disorder:ADHD)と診断後、環境調整をはじめとした心理・社会的治療が開始された。今後、改善が乏しい場合には、薬物治療が検討されている。

❸知的発達症(知的能力障害)

著者: 佐々木宏太 ,   金生由紀子

ページ範囲:P.1051 - P.1055

Case1
小児科クリニックにて
患者:5歳、女児
主訴:保育園で他の園児と遊べない。
既往歴:熱性けいれん(4歳時に2回)
生活歴・現病歴:周産期歴に特記事項なし。1歳半健診で有意語が少なかったが、個人差と言われた。運動発達に遅れはなく、3歳時健診時には2語文が出ていた。両親が共働きで、1歳から保育園に通っている。幼児期よりアトピー性皮膚炎があり、4歳時に小児科クリニックを初診し、その後かかりつけとなった。年長になり保育士から「おとなしくていい子だが、1人でいることが多くて心配だから」と受診を勧められ、相談に来た。
 受診時は、自分からはあまり話さないが、主治医が質問すると単語で答えることはでき、主治医は「人見知りがやや強い程度」と考えていた。保育園の年長になり、運動会の練習やお遊戯にも参加はできるが、覚えるのに時間がかかり、周囲を見て真似ている様子が目立つ。
対処方法:乳幼児健診での指摘はなかったが、保育園で集団生活に参加できていない可能性、また診察時の様子から言語発達が遅れている可能性があり、背景に軽度〜境界域の知的発達症がある可能性を否定できない。来年度に就学を控えており、まずは就学相談の必要性を判断するため、地域の相談窓口につなげることが重要である。
 また、自閉スペクトラム症(autism spectrum disorder:ASD)や注意欠如多動症(attention-deficit/hyperactivity disorder:ADHD)といった他の神経発達症の併存が疑われる場合、既往歴や身体的特徴から関連疾患が疑われる場合は、より専門的な検査ができる小児科や精神科に紹介することも考慮される。

❹大人の発達障害

著者: 村上伸治

ページ範囲:P.1056 - P.1059

Case
患者:24歳、男性
現病歴:不眠や出勤前の腹痛などの体調不良を主訴に、総合診療科を受診した。大学の工学部を卒業後、機械メーカーに就職し、2年間は問題なく就業できていた。就職2年後に、厳しく叱咤する課長がいる部署に異動となってから、主訴の症状が始まった。
 母親から話を聞くと、学童期から図鑑が好きで、友達とのコミュニケーションは苦手だったが、成績は良かったので、特に指摘などは受けなかったという。職場では、本人は原則や計算上の数値にこだわるが、課長には「融通をきかせろ」と叱咤されるパターンが多いという。
 部分的な自閉スペクトラム特性があると考え、大人の発達障害の一般書(p.1059)を数冊読んでもらったところ、本人も親もよく当てはまるとのことだった。本人の特性を部長と人事に説明し、異動のうえで、ある程度配慮をしてもらえることになった。書籍で紹介されていた対処法なども本人と家族で行うようになってから症状は軽快し、精神科への紹介を要さず通院終了となった。

❺発達障害と「心身症」

著者: 石崎優子

ページ範囲:P.1060 - P.1063

Case
大学生になり「適応障害」となった自閉スペクトラム症の一例
患者:18歳、男性。大学1年生。
家族歴:兄が自閉スペクトラム症(autism spectrum disorder:ASD)
現病歴:小・中学校時代は、新学期には学校に行き渋ることがあったが、慣れてくると登校していた。高校時代は、友人が多いほうではないが、同じ趣味をもつ少数の友人がいた。実家から離れた大学に進学し、しばらく経ったある日、母親に「眠れない」「数日前から食事がとれない」とメールが送られてきた。母親が驚いて下宿に行き、本人を連れて内科診療所を受診した。
 診察室では、礼節は保たれており、医師との会話も成立するが、「どんな症状があるのか?」「何に困っているのか?」という問いかけに、まわりくどい回答をする。独特の文語的な言葉を使うが、何を言いたいのかわかりづらい。プライマリ・ケア医は、食欲不振は心身症であると考え、メンタルクリニックを紹介したところ、ASDおよび適応障害と診断された。

❻発達障害“グレーゾーン”

著者: 岡田尊司

ページ範囲:P.1064 - P.1067

Case
患者:(初診時)15歳、女児。中学3年生。
現病歴:学校を休みがちで、下痢・頭痛など身体症状も多いことから、いくつかの医療機関を経て当クリニックを受診した。親は「発達障害もあるのではないか」と心配していた。
 3歳児健診などで指摘を受けたことはなかったが、幼い頃から緊張が強く、過敏な傾向やかんしゃくがみられた。特定の友人はいたが、1人でお絵描きしたりすることを好んだ。音に敏感で、学年やクラスが変わるたびに慣れるのに苦労した。
 診察時、表情はやや乏しいが、目は合い、こちらの問いかけにはうなずきながらきちんと答える。騒々しい男子が苦手で、教室に入るのがだんだん苦痛になったという。付き添いの父親の話では、普段はおとなしいが、母親に注意されたり口出しされたりすると、別人のように激しくキレて、母親も困っているという。発達検査では、目立った群指数間の乖離は認められなかった。

【各論Ⅱ】「こんな時どうすればいい?」Q&A—日常診療+αの場面より

Q1「発達障害かもしれない」と本人(成人)が精査希望したら?

著者: 浦谷光裕 ,   飯田順三

ページ範囲:P.1068 - P.1070

Case
患者:26歳、男性
家族歴:父親は頑固で、家庭でもほとんど会話がない。
現病歴:幼少期より1人で遊んでいることが多く、パズルを裏返しにしてつなげるという遊びに没頭していた。始語は2歳前と遅かった。学生時代は人の話を聞かず、よくマイペースだと言われた。友人とプライベートで遊ぶことは少なく、学業成績は国語がかなり苦手で、家庭科では手先の不器用さを指摘されたことがある。中堅の私立大学に合格し、入学後はレポート作成で苦労をすることはあったものの、教師の助けもあって何とか卒業できた。卒業後に就職するも仕事の段取りが悪く、上司に最初から説明されないと何をしてよいかわからず、説明されてもスムーズに行動に移せなかった。周囲からはきつく当たられ、職を転々としていた。職場で「あいつは発達障害じゃないか」と噂されていることを耳にし、インターネットで調べたところ自閉スペクトラム症(autism spectrum disorder:ASD)の症状の多くが当てはまっていたことから、「自分は発達障害かもしれない」と考えて受診に至った。

Q2「既往歴」に発達障害と書いてあったら?

著者: 山崎知克 ,   岩﨑美奈子

ページ範囲:P.1071 - P.1073

Case
繰り返す腹痛を主訴に内科受診した一例
患者:20歳、女性。大学2年生。
既往歴:中学生の時に不登校となり、「自閉スペクトラム症(autism spectrum disorder:ASD)」と診断されて通院していた。その後、通信制高校を卒業し、昨年大学に入学した。
家族歴:父親(会社員、50歳)、母親(パート勤務、46歳)、弟(高校2年生、17歳)との4人家族であり、特記事項はない。
現病歴:昨年はコロナ禍のためリモート授業が多く、進級試験も午後から行われていたため体調不良をきたさずに過ごせていた。今年度より対面授業が再開して午前中からの授業が多くなり、起床後の腹痛で朝1時間以上トイレにこもるようになり登校困難となった。受診時に持参していた中学時の知能検査では、正常下限の標準域(図1)であった。

Q3「カサンドラ症候群なんです」と相談されたら?

著者: 宮尾益知

ページ範囲:P.1074 - P.1076

Case
患者:37歳、女性。夫(会社員)と息子と3人暮らし。
現病歴:めまいを主訴に、プライマリ・ケア外来を受診した。一連の診察および検査によって器質的異常は認められず、家族関係などを尋ねてみたところ、次のような相談を受けた。
 「実は、夫のことで悩んでいます。夫に気持ちが伝わらず、いきなり『おまえが悪い』と怒鳴られたりします。真面目で仕事熱心なタイプですが、帰宅すると自室にこもって自分の好きな物に囲まれて過ごすことが多いのです。家では、夫とほとんど口をききません。子育てには協力するどころか、すべてのことに反対します。そのうえ、私の実家と私を攻撃的に語ることも多いのです。
 離婚したいとも思いますが、子どもがまだ小さいので本当はしたくありません。でも、毎日『おまえには価値がない』と夫から見下される今の生活に疲れ果ててしまったのです。子どもが生まれてから、夫との関係が難しくなりました。父親として子に接することに全く関心がなく、むしろ子どもを憎んでいるような気さえします…」4)

Q4「同僚(医師)が発達障害ではないか」と思ったら?

著者: 吉川徹

ページ範囲:P.1077 - P.1079

Case
自閉スペクトラム症が疑われる研修医
患者:29歳、男性。後期研修医。
家族歴:不明。父も医師であるという。
現病歴:1浪1留にて医学部を卒業後、初期研修を経て、今年度から後期研修医として「総合診療」の専門研修を開始した。患者から「話をする時に視線を合わせず、態度も悪い」との苦情が看護師や上級医に伝えられることが、複数回あった。そのほかにも、指示されたことが実施できていないことも多いなど、自閉スペクトラム症(autism spectrum disorder:ASD)の存在が疑われる状況がみられた。
 上級医とともに失敗のパターンを検討し、患者には挨拶時に視線を合わせる習慣をつくる、指示は極力電子カルテのチャット機能を用いるなどの対応により、業務上のトラブルはいくらか減少した。その後、上級医から精神科の受診を勧奨し、両親の協力も得られ、ASDの確定診断につながった。

Q5「わが子が発達障害ではないか」と思ったら?

著者: 三木崇弘

ページ範囲:P.1080 - P.1082

Case
患者:6歳、男児。小学1年の冬休み。
家族歴:父方の大叔父;うつ病。父;外科系医師、母;大学教員(看護系)。
現病歴:38週6日に2,765 gで出生。明らかな発達の遅れや乳幼児健診での指摘はなかったが、幼少期より睡眠の不安定さやかんしゃくなどがみられることがしばしばあった。3歳から保育園に入園し、明らかな問題は起こさなかったが、集団活動には興味を示さず1人で遊ぶことが多かった。また、年齢不相応な不器用さや理解の浅さが気になった。小学校に進学後は、集団活動の苦手さやこだわりが目立つようになり、1学期の後半頃からクラス活動に参加できなかったり、学校で暴言・暴力が出現したりするようになった。母親が問題意識をもち担任やスクールカウンセラーに相談し、そのなかで児童精神科の受診も検討するようになった。しかし父親は、「俺も小さい頃はそんなだったから問題ない」「友人の小児科医に訊いたら、予約をとるのが大変だと言っていたから、そんなに急がなくていい」ととり合わなかった。また母方の祖父母も、「孫を障害者にしようとしている」と否定的な態度であった。

【スペシャルアーティクル】

神経発達症(発達障害)患者の増加に伴う臨床への影響と「ニューロダイバーシティ」—米国の児童精神科医療に携わる立場から

著者: 廣田智也

ページ範囲:P.1083 - P.1087

 本稿では、読者が成人を中心に診療する総合診療医や他科の医師または研修医であることを鑑み、発達障害すなわち「神経発達症(neurodevelopmental disorder:NDD)」の有病率の増加と成人を診る臨床家への影響、NDDを専門にしない臨床家が知っておきたいこと、そして欧米において診療内外でNDDの臨床や研究にも大きく影響を与えてきている「ニューロダイバーシティ(神経多様性)」の概念について中心に述べたい。また、筆者の背景(日米両国での臨床経験)を最大限に活かし、米国の臨床現場や社会活動の現状、そして最新のエビデンスを可能なかぎり取り入れ、教育的な内容になるよう心がけた。
 なお、神経発達症の定義や各疾患の診断・治療についての詳細は割愛し、本特集の他稿または他書に委ねた。「自閉スペクトラム症(autism spectrum disorder:ASD)」に関しては、手前味噌ではあるが、最新のエビデンスを取り入れた総説1)を2023年1月に米国医師会誌(JAMA)本誌に投稿したため、そちらを参照されたい。

Editorial

「発達障害」への理解が、診療を変える

著者: 片岡仁美 ,   藤井智香子

ページ範囲:P.1033 - P.1033

近年、「子どもの時、発達障害と言われました」「夫(妻)が発達障害だと思うんですが…」といった訴えを聞くことが増えてきました。一方で、自分が学生の時に習ったこととは考え方も相当に変わっていることも認識しており、漠然とした苦手感をもっていたかもしれません。しかし、自身も子育てをするなかで「発達」に向き合い、発達障害への理解が進んできました。そうすると、前述の患者さんの悩みへの対処の仕方が明確になるとともに、ふだん接している患者さんの見え方も変わってきたのです。「説明したことが伝わらない」「心配性の度が過ぎる」など、ともすれば“困った患者さん”とも認識されうる方の一部に発達特性があって、このような状況が起こっているのではないか、という可能性を認識するようになり、その点に留意して診察すると格段にコミュニケーションがとりやすくなった経験もあります(総論〔p.1036〕では、その点を明確に論じていただいています)。
 自身の見方が変わるだけで患者さんへの理解がこんなにも変わるのかという経験をし、発達障害(神経発達症)についてプライマリ・ケアの現場を担う先生方と共有させていただきたく、本特集を企画しました。ご執筆の先生方には、その意図を汲んで素晴らしいお原稿をいただきましたこと、心より感謝いたします。発達障害の子どもとその母を支えることに生涯をかけて取り組んでこられた河島淳子先生の真摯な実践をお伝えしたいと願い、実現した巻頭インタビュー(p.1015)と併せて、是非お読みいただけましたら幸甚です。

ゲストライブ〜Improvisation〜・23

療育は原石の中に“宝石”を見出す冒険—発達障害の子と母親を育てる「治療教育」

著者: 河島淳子 ,   片岡仁美

ページ範囲:P.1015 - P.1025

 「指示には従わない!」と言わんばかりにかんしゃくを起こし、机上の教材を叩き落として大泣きしていた重度の発達障害をもつ子が、河島氏の指導を受けると次第に落ち着き、腰を据えて課題に向き合うようになった。そして、「わかった!」という喜びの笑顔を見せた。トモニ療育センター(愛媛県新居浜市)にて、記録映像を一見して驚いた。激しい啼泣を聞くと、反射的に「嫌がる子に無理して勉強させなくても…」という思いも浮かんだが、短見だった。いったい、ここで何が起こっているのか?
 河島氏は小児科医だった。しかし、わが子が知的障害を伴う自閉症だったことから、子育てに専念。その後、療育センターを開設して30年、全国から800人余の発達障害をもつ子と母親らが切なる想いで訪れている。氏は、「言葉」や「数」を教えることを重視してきた。また、「家庭療育」でも質の高い教育と育児を行うことを重んじ、「母親」を支援してきた。自身が自閉症児を育てた経験に基づく信念からである。医師で2児の母でもある片岡氏が、親子の“生きる力”と心を育てる河島氏の「療育」の真髄を聞いた。(編集室)

【エッセイ】アスクレピオスの杖—想い出の診療録・41

長期間、そばにいるということ

著者: 長尾大志

ページ範囲:P.1026 - P.1026

本連載は、毎月替わる著者が、これまでの診療で心に残る患者さんとの出会いや、人生を変えた出来事を、エッセイにまとめてお届けします。

What's your diagnosis?[249]

丸裸にしたつもりでしたが

著者: 齊木颯 ,   伊藤裕司

ページ範囲:P.1027 - P.1029

病歴
患者:71歳、男性 主訴:発熱
現病歴:1型糖尿病、糖尿病性神経障害、糖尿病網膜症、高血圧症で近医を通院中。入院1年前に当科で糖尿病教育入院を実施した。入院4日前より37〜38℃台の発熱を自覚した。SARS-CoV-2抗原は陰性であったが、発熱が続き、経口摂取量も減ってきたため入院当日に近医内科を受診した。血液検査でWBC 11,900/μL、CRP 22 mg/dLと高値だったため、当院を紹介受診し入院となった。
 当院での血液検査にて炎症反応高値で、高血糖に伴うケトアシドーシスを認めたため、フォーカス不明ではあったが強化インスリン療法およびスルバクタム/アンピシリン(SBT/ABPC)3 g・6時間ごとで抗菌薬治療開始となった。
 1週間上記の加療が継続されたが解熱が得られず、血液検査においてもWBCおよびCRPが依然として高値であったため、当科へ紹介となった。発熱以外の自覚症状は特になし。
曝露歴:旅行なし、ジビエ料理の摂食歴なし
社会生活歴:喫煙:20本/日×35年、飲酒:ウイスキーダブル1杯/日
既往歴:上記以外、特記すべき事項なし
薬剤歴:テルミサルタン40 mg、アムロジピン5 mg、フェキソフェナジン120 mg、インスリン アスパルト7-10-5単位、インスリン グラルギン10単位
アレルギー歴:なし

対談|医のアートを求めて・4

医療×ウェルビーイング—ウェルビーイングの原点を探る!

著者: 石川善樹 ,   平島修

ページ範囲:P.1091 - P.1097

 私がウェルビーイングという言葉を最初に耳にしたのは、3年前に石川善樹さんの著書『フルライフー今日の仕事と10年先の目標と100年の人生をつなぐ時間戦略(NewsPicks Publishing)』を手にした時だった。ちょうど「老後2000万円問題」とか「人生100年時代」という言葉で、世の中が不穏な空気にさらされていた。そして今、書店をのぞくと一般書から医療雑誌まで“ウェルビーイング”という言葉を見ない日がないほどである。
 今回“ウェルビーイングの申し子”である石川さんとの本対談を通して、「ウェルビーイングとは何か?」さらに「ウェルビーイングが現代社会になぜ必要とされているのか?」について、読者の皆さんが関心を持って思考を深めるきっかけとなれば幸いである。
(平島修)

オール沖縄!カンファレンス|レジデントの対応と指導医の考えVer.2.0・80

意識障害では、“あ行”の行間を読むことがコツだ。

著者: 屋島福太郎 ,   鈴木智晴 ,   仲里信彦 ,   徳田安春 ,   佐藤直行

ページ範囲:P.1099 - P.1103

CASE
患者:87歳、女性。主訴:意識障害。
現病歴:介護施設に入所中。Basedow病の既往あり。受診2カ月前に食後の「食物の嘔吐」があり、診療所を紹介受診。血液検査で甲状腺機能低下があることが判明(表1)、もともとBasedow病のために内服していたチアマゾールを減量したところ(10 mg/日→5 mg/日)、吐き戻しが改善したため経過観察となっていた。チアマゾールの減量から3週間ほど経って同様の症状が出現したため甲状腺機能を再検したところ、TSH 75μIU/mL、FT4 0.36 ng/dLで、まだ甲状腺機能低下が持続していると判断し、チアマゾールが隔日投与となった。受診の2週間前から食欲が低下していたため、甲状腺機能が正常化していることを確認し、入院10日前からチアマゾール処方が終了されていた。受診1週間前から食欲不振が悪化し、受診前日には体動困難と見当識障害および39.3℃の発熱が出現して項部硬直(頸部が後方に硬直したとのこと)もあり、髄膜炎が疑われて転院搬送された。
既往歴:高血圧症、2型糖尿病、Basedow病、骨粗鬆症、便秘症。
内服歴:エナラプリル、アレンドロン酸、アルファカルシドール、酸化マグネシウム。
アレルギー歴:薬剤、食物ともになし。
家族歴:特記すべき病歴はなし。
生活歴:住居は介護施設。
ADL:要介護度3。歩行器を使用して移動でき、難聴はあるが簡単な会話は可能だった。

Dr.上田剛士のエビデンス実践レクチャー!医学と日常の狭間で|患者さんからの素朴な質問にどう答える?・42

お腹が空いてお腹が痛い

著者: 上田剛士

ページ範囲:P.1105 - P.1107

患者さんからのふとした質問に答えられないことはないでしょうか? 素朴な疑問ほど回答が難しいものはありませんが、新たな気づきをもたらす良問も多いのではないでしょうか? 本連載では素朴な疑問に、文献的根拠を提示しながらお答えします!

ジェネラリストに必要な ご遺体の診断学・6

「眼」は亡くなってもモノを言う

著者: 森田沙斗武

ページ範囲:P.1122 - P.1125

Case
患者:55歳、男性。会社員。息子と2人暮らし。
既往歴:特になし
現病歴:職場の健診で血圧が高いと指摘されるも放置していた。仕事はデスクワーク中心。喫煙20本/日。飲酒も多く、食生活も不規則であった。身長165 cm、体重85 kg、BMI 31.2と肥満体。息子は成人しており、関わりは浅かったが、本患者から体調不良の訴えは特になかったという。
 某日22時頃、買ってきた焼肉弁当を食べながら飲酒している姿を息子が目撃。翌朝7時頃、本患者と台所で少し会話をしたあと、息子は出勤。同日20時頃に帰宅した息子が、スーツ姿で廊下に倒れている本患者を発見した。口から血性液を流しており、急いで救急要請するも、到着した救急隊員に、硬直があり不搬送と判断された。警察が現場検証を行い、事件性なしと判断。いつもは検案を担当する警察医が体調不良で入院中のため、地元医師会の紹介で当クリニックが死体検案書を書くことになった。
 「口からの血性液」「飲酒量が多い」という事前情報から、肝硬変による上部消化管の静脈瘤破裂と考えていたが、実際にご遺体を診ると、眼瞼結膜に著明な溢血点を認め、顔面は真っ赤にうっ血しており、貧血とは程遠い印象であった。瞳孔にわずかな左右差があるように思ったが、そのほかに黄疸や腹水の所見もなく、これまで診てきた肝硬変患者とは違う印象だった。何か死因をつけなくてはならないが、どうしたらいいのか、途方に暮れてしまった。

臨床医のためのライフハック│限りある時間を有効に使う仕事術・6

—習慣形成—脱・3日坊主! 臨床医が“良い習慣”を身につけるには?

著者: 中島啓

ページ範囲:P.1126 - P.1129

時間がない! 臨床医の仕事は診療だけにあらず、事務、教育、自己学習、研究、学会発表、情報発信、所属組織の運営などなど、尽きることはありません。もちろんプライベートの生活もあり、「時間不足」は臨床医の永遠の課題です。では、一度きりの“医師人生”の限られた時間を、どう有効に使うのか? 筆者が培ってきた「ライフハック(仕事術)」のすべてを、余すところなく開陳します。

投稿 総合診療外来・在宅

当院での発熱外来の取り組み

著者: 新宅将之

ページ範囲:P.1130 - P.1133

 COVID-19感染状況のピークの度に発熱外来は混雑を極め、十分な診療体制の構築が困難になっていた。そのため、2022(令和4)年からCOVID-19を強く疑った場合には、検査なしで「みなし陽性」ができる制度まで導入された。しかしオミクロン株はほぼ自然治癒が見込まれるため、致死率の高いデルタ株流行期とは異なる他疾患を見逃さない診療がさらに重要になった。これらをふまえ、本稿ではCOVID-19と鑑別を要した3症例を通じて、当院での発熱外来の活動報告を行う。

#総合診療

#今月の特集関連本

ページ範囲:P.1025 - P.1025

#今月の特集関連本

ページ範囲:P.1045 - P.1045

#今月の特集関連本

ページ範囲:P.1059 - P.1059

#今月の特集関連本

ページ範囲:P.1063 - P.1063

#今月の特集関連本

ページ範囲:P.1088 - P.1088

#今月の特集関連本

ページ範囲:P.1112 - P.1117

#今月の連載関連本

ページ範囲:P.1129 - P.1129

#医学書院の新刊

ページ範囲:P.1118 - P.1118

#書評:ウォームアップ微生物学

著者: 岩田健太郎

ページ範囲:P.1121 - P.1121

--------------------

目次

ページ範囲:P.1030 - P.1031

『総合診療』編集方針

ページ範囲:P.1109 - P.1109

 1991年に創刊した弊誌は、2015年に『JIM』より『総合診療』に誌名を変更いたしました。その後も高齢化はさらに進み、社会構造や価値観、さらなる科学技術の進歩など、日本の医療を取り巻く状況は刻々と変化し続けています。地域医療の真価が問われ、ジェネラルに診ることがいっそう求められる時代となり、ますます「総合診療」への期待が高まってきました。これまで以上に多岐にわたる知識・技術、そして思想・価値観の共有が必要とされています。そこで弊誌は、さらなる誌面の充実を図るべく、2017年にリニューアルをいたしました。本誌は、今後も下記の「編集方針」のもと、既存の価値にとらわれることなく、また診療現場からの要請に応え、読者ならびに執筆者のみなさまとともに、日本の総合診療の新たな未来を切り拓いていく所存です。
2018年1月  『総合診療』編集委員会

読者アンケート

ページ範囲:P.1110 - P.1110

『総合診療』バックナンバーのご案内

ページ範囲:P.1134 - P.1135

お得な年間購読のご案内

ページ範囲:P.1135 - P.1136

次号予告

ページ範囲:P.1137 - P.1138

基本情報

総合診療

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN 2188-806X

印刷版ISSN 2188-8051

雑誌購入ページに移動

バックナンバー

33巻12号(2023年12月発行)

特集 海の外へ渡る航行者を診る—アウトバウンドにまつわるetc.

33巻11号(2023年11月発行)

特集 —続・総合診療外来に“実装”したい—最新エビデンスMy Best 3

33巻10号(2023年10月発行)

特集 ○×クイズ110問!日常診療アップグレード—Choosing WiselyとHigh Value Careを学ぼう

33巻9号(2023年9月発行)

特集 ジェネラリストのための「発達障害(神経発達症)」入門

33巻8号(2023年8月発行)

特集 都市のプライマリ・ケア—「見えにくい」を「見えやすく」

33巻7号(2023年7月発行)

特集 “消去法”で考え直す「抗菌薬選択」のセオリー—広域に考え、狭域に始める

33巻6号(2023年6月発行)

特集 知っておくべき!モノクロな薬たち(注:モノクローナル抗体の話ですよ〜)

33巻5号(2023年5月発行)

特集 —疾患別“イルネススクリプト”で学ぶ—「腹痛診療」を磨き上げる22症例

33巻4号(2023年4月発行)

特集 救急対応ドリル—外来から在宅までの60問!

33巻3号(2023年3月発行)

特集 —自信がもてるようになる!—エビデンスに基づく「糖尿病診療」大全—新薬からトピックスまで

33巻2号(2023年2月発行)

特集 しびれQ&A—ビビッとシビれるクリニカルパール付き!

33巻1号(2023年1月発行)

特集 COVID-19パンデミック 振り返りと将来への備え

32巻12号(2022年12月発行)

特集 レクチャーの達人—とっておきの生ライブ付き!

32巻11号(2022年11月発行)

特集 不定愁訴にしない“MUS”診療—病態からマネジメントまで

32巻10号(2022年10月発行)

特集 日常診療に潜む「処方カスケード」—その症状、薬のせいではないですか?

32巻9号(2022年9月発行)

特集 総合診療・地域医療スキルアップドリル—こっそり学べる“特講ビデオ”つき!

32巻8号(2022年8月発行)

特集 こんなところも!“ちょいあて”エコー—POCUSお役立ちTips!

32巻7号(2022年7月発行)

特集 —どうせやせない!? やせなきゃいけない??苦手克服!—「肥満」との向き合い方講座

32巻6号(2022年6月発行)

特集 総合診療外来に“実装”したい最新エビデンス—My Best 3

32巻5号(2022年5月発行)

特集 「診断エラー」を科学する!—セッティング別 陥りやすい疾患・状況

32巻4号(2022年4月発行)

特集 えっ、これも!? 知っておきたい! 意外なアレルギー疾患

32巻3号(2022年3月発行)

特集 AI時代の医師のクリニカル・スキル—君は生き延びることができるか?

32巻2号(2022年2月発行)

特集 —withコロナ—かぜ診療の心得アップデート

32巻1号(2022年1月発行)

特集 実地医家が楽しく学ぶ 「熱」「炎症」、そして「免疫」—街場の免疫学・炎症学

31巻12号(2021年12月発行)

特集 “血が出た!”ときのリアル・アプローチ—そんな判断しちゃダメよ!

31巻11号(2021年11月発行)

特集 Q&Aで深める「むくみ診断」—正攻法も!一発診断も!外来も!病棟も!

31巻10号(2021年10月発行)

特集 医師の働き方改革—システムとマインドセットを変えよう!

31巻9号(2021年9月発行)

特集 「検査」のニューノーマル2021—この検査はもう古い? あの新検査はやるべき?

31巻8号(2021年8月発行)

特集 メンタルヘルス時代の総合診療外来—精神科医にぶっちゃけ相談してみました。

31巻7号(2021年7月発行)

特集 新時代の「在宅医療」—先進的プラクティスと最新テクノロジー

31巻6号(2021年6月発行)

特集 この診断で決まり!High Yieldな症候たち—見逃すな!キラリと光るその病歴&所見

31巻5号(2021年5月発行)

特集 臨床医のための 進化するアウトプット—学術論文からオンライン勉強会、SNSまで

31巻4号(2021年4月発行)

特集 消化器診療“虎の巻”—あなたの切実なギモンにズバリ答えます!

31巻3号(2021年3月発行)

特集 ライフステージでみる女性診療at a glance!—よくあるプロブレムを網羅しピンポイントで答えます。

31巻2号(2021年2月発行)

特集 肺炎診療のピットフォール—COVID-19から肺炎ミミックまで

31巻1号(2021年1月発行)

特別増大特集 新型コロナウイルス・パンデミック—今こそ知っておきたいこと、そして考えるべき未来

30巻12号(2020年12月発行)

特集 “ヤブ化”を防ぐ!—外来診療 基本の(き) Part 2

30巻11号(2020年11月発行)

特集 診断に役立つ! 教育で使える! フィジカル・エポニム!—身体所見に名を残すレジェンドたちの技と思考

30巻10号(2020年10月発行)

特集 —ポリファーマシーを回避する—エビデンスに基づく非薬物療法のススメ

30巻9号(2020年9月発行)

特集 いつ手術・インターベンションに送るの?|今でしょ! 今じゃないでしょ! 今のジョーシキ!【感染症・内分泌・整形外科 編】

30巻8号(2020年8月発行)

特集 マイナーエマージェンシー門外放出—知っておくと役立つ! テクニック集

30巻7号(2020年7月発行)

特集 その倦怠感、単なる「疲れ」じゃないですよ!—筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群とミミック

30巻6号(2020年6月発行)

特集 下降期慢性疾患患者の“具合”をよくする—ジェネラリストだからできること!

30巻5号(2020年5月発行)

特集 誌上Journal Club—私を変えた激アツ論文

30巻4号(2020年4月発行)

特集 大便強ドリル—便秘・下痢・腹痛・消化器疾患に強くなる41問!

30巻3号(2020年3月発行)

特集 これではアカンで!こどもの診療—ハマりがちな11のピットフォール

30巻2号(2020年2月発行)

特集 いつ手術・インターベンションに送るの?|今でしょ! 今じゃないでしょ! 今のジョーシキ!【循環器・消化器・神経疾患編】

30巻1号(2020年1月発行)

特集 総合診療医の“若手ロールモデル”を紹介します!—私たちはどう生きるか

27巻12号(2017年12月発行)

特集 小児診療“苦手”克服!!—劇的Before & After

27巻11号(2017年11月発行)

特集 今そこにある、ファミリー・バイオレンス|Violence and Health

27巻10号(2017年10月発行)

特集 めまいがするんです!─特別付録Web動画付

27巻9号(2017年9月発行)

特集 うつより多い「不安」の診かた—患者も医師も安らぎたい

27巻8号(2017年8月発行)

特集 見逃しやすい内分泌疾患─このキーワード、この所見で診断する!

27巻7号(2017年7月発行)

特集 感染症を病歴と診察だけで診断する!Part 3 カリスマ編

27巻6号(2017年6月発行)

特集 「地域を診る医者」最強の養成法!

27巻5号(2017年5月発行)

特集 コミュニケーションを処方する—ユマニチュードもオープンダイアローグも入ってます!

27巻4号(2017年4月発行)

特集 病歴と診察で診断できない発熱!—その謎の賢い解き方を伝授します。

27巻3号(2017年3月発行)

特集 これがホントに必要な薬40—総合診療医の外来自家薬籠

27巻2号(2017年2月発行)

特集 The総合診療ベーシックス—白熱!「総合診療フェスin OKINAWA」ライブ・レクチャー! 一挙公開 フィジカル動画付!

27巻1号(2017年1月発行)

特集 総合診療の“夜明け”—キーマンが語り尽くした「来し方、行く末」

icon up
あなたは医療従事者ですか?