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特集 ジェネラリストのための「発達障害(神経発達症)」入門 【総論】
「発達障害(神経発達症)」アップデート
著者: 青木省三12 鷲田健二2 和迩健太3
所属機関: 1公益財団法人慈圭会 慈圭会精神医学研究所 2公益財団法人慈圭会 慈圭病院 3川崎医科大学 総合医療センター心療科
ページ範囲:P.1036 - P.1040
文献購入ページに移動1943年にKannerによって提唱された「自閉症」は、米国精神医学会のDSM-Ⅲ(精神疾患の診断・統計マニュアル 第3版、1980)では「乳幼児自閉症」、ICD-10(国際疾病分類 第10版、1992)やDSM-Ⅳ(1994)では「広汎性発達障害」、DSM-5(2015)では「自閉スペクトラム症(autism spectrum disorder:ASD)」(p.1041・1065)と、名称を変えてきた。
DSM-Ⅳの広汎性発達障害のなかには、「自閉性障害」「アスペルガー障害(p.1075)」「小児崩壊性障害」などの下位分類があったが、DSM-5以降、これらの下位分類は連続した“スペクトラム”のなかにあると考えられ、「自閉スペクトラム症」と呼ばれることになった。DSM-5以降のASDの診断基準は、「社会的コミュニケーションおよび対人関係の障害」(言葉や言葉以外のもので、相手の考えていることを理解したり、自分の考えを伝えたりすることが苦手、など)と「行動・興味・活動の限局された反復的なパターン」(こだわり)を満たすものとされている1,2)。
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