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特集 ジェネラリストのための「発達障害(神経発達症)」入門 【各論Ⅱ】「こんな時どうすればいい?」Q&A—日常診療+αの場面より
Q2「既往歴」に発達障害と書いてあったら?
著者: 山崎知克13 岩﨑美奈子23
所属機関: 1浜松市発達医療総合福祉センター 子どものこころの診療所 2東京学芸大学教育学部 教育心理学講座 3東京慈恵会医科大学附属病院 母子医療センター
ページ範囲:P.1071 - P.1073
文献購入ページに移動繰り返す腹痛を主訴に内科受診した一例
患者:20歳、女性。大学2年生。
既往歴:中学生の時に不登校となり、「自閉スペクトラム症(autism spectrum disorder:ASD)」と診断されて通院していた。その後、通信制高校を卒業し、昨年大学に入学した。
家族歴:父親(会社員、50歳)、母親(パート勤務、46歳)、弟(高校2年生、17歳)との4人家族であり、特記事項はない。
現病歴:昨年はコロナ禍のためリモート授業が多く、進級試験も午後から行われていたため体調不良をきたさずに過ごせていた。今年度より対面授業が再開して午前中からの授業が多くなり、起床後の腹痛で朝1時間以上トイレにこもるようになり登校困難となった。受診時に持参していた中学時の知能検査では、正常下限の標準域(図1)であった。
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