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オール沖縄!カンファレンス|レジデントの対応と指導医の考えVer.2.0・93
ただの酒飲みの誤嚥性肺炎じゃない?—うまくいかない時は立ち止まって考えよう!
著者: 大谷哲平1 今村恵1 徳田安春 仲里信彦 鈴木智晴2 佐藤直行
所属機関: 1医療法人徳洲会 南部徳洲会病院 総合診療科 2浦添総合病院 病院総合内科
ページ範囲:P.1185 - P.1189
文献購入ページに移動患者:65歳、男性。
主訴:酩酊状態、頭部打撲。
現病歴:来院前日の夕方から飲酒しており、居酒屋の駐車場で転倒した。朝方まで、倒れたままでいたところを通行人が発見して救急要請され、当院に搬送となった。
患者背景:ADLは自立。子どもは4名で、数十年前に離婚し、それ以降独居。土木・配管工事に従事しており、収入は十分ある。500mL缶のビールを毎日5〜6本程度飲酒し、その習慣が30年程度あり、飲酒すると人格が変化してしまう。喫煙は10代より1日3箱程度。
既往歴:かかりつけの病院は特にない。橈骨遠位端骨折に対して観血的骨折整復術。
内服歴:常用薬やサプリメントの服用はない。
〈来院時身体所見〉
general appearance:sick。
バイタルサイン:体温36.7℃。血圧146/68 mmHg、脈拍数61回/分、呼吸数36回/分、SpO2 94%(酸素2 L/分)。
神経:GCS(Glasgow Coma Scale)E3V3M5。意思疎通は曖昧な状態。明らかな麻痺はなし。瞳孔は両側5mmで、対光反射は両側あり。
頭頸部:左前頭部に2cmの裂創あり。左後頭部に12cmの皮下出血。
気管変位なし、頸静脈怒張なし、皮下気腫なし、後頸部圧痛なし。
胸部:胸郭の動きの左右差なし。呼吸音の左右差もないが、深呼吸の従命困難で副雑音の評価困難。
腹部:平坦、軟、圧痛なし。
四肢:両側肘関節・膝関節に擦過創あり、四肢の変形はなし。
皮膚:黄疸なし。発赤・腫脹はなし。
〈検査結果〉
血液検査結果:表1。
画像所見:図1。
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