文献詳細
特集 —え、ウソ!実は◯◯だった!?—“コモンディジーズ”の診断ピットフォール
⑧「急性低音障害型感音難聴(ALHL)」かと思ったら…!?
著者: 折原史奈1 松本朋弘1
所属機関: 1練馬光が丘病院 総合救急診療科総合診療部門
ページ範囲:P.266 - P.267
文献概要
患者:55歳、女性
主訴:左耳閉感
既往歴:左眼網膜剝離、不眠症、突発性難聴
内服:柴苓湯1回1包1日3回(毎食前)、アデノシン三リン酸二ナトリウム水和物腸溶性顆粒100mg 1回1包1日3回(毎食後)、メコバラミン250μg 1回1錠1日3回(毎食後)、ゾルピデム5mg 1回1錠(頓用)
嗜好歴:喫煙・飲酒なし
社会歴:離婚歴あり、高校生の娘と2人暮らし。総合病院で事務職員として勤務。
現病歴:5年前に左耳突発性難聴の既往があり、1カ月前に美容室で洗髪中に左耳に水が入ったような耳閉感を自覚した。「ジー」という耳鳴も伴って眠れないため、耳鼻科を受診した。内耳所見は異常を認めず、オージオグラムでも聴力は正常パターンを示した。上記内服をしても症状改善に乏しく、就業中にも耳鳴に伴い過換気・パニック発作を生じたため、総合診療科外来へ紹介となった。
参考文献
掲載誌情報