文献詳細
特集 —え、ウソ!実は◯◯だった!?—“コモンディジーズ”の診断ピットフォール
文献概要
Case
患者:45歳、男性
主訴:全身の筋肉痛、発熱
既往歴:12年前に腰椎椎間板ヘルニアで手術
内服:市販の総合感冒薬
現病歴:4日前に寒気があり、3日前から発熱・倦怠感が出現した。市販薬を服用したが改善せず、1日前に発熱や全身の筋肉痛のため近医を受診し、新型コロナウイルスおよびインフルエンザウイルスの迅速検査は陰性であった。本日も近医を受診し血液検査を実施したところ、炎症反応の上昇(CRP 20.74mg/dL、WBC 8,730/μL)を認め、当院を紹介受診した。
初療医が診察した際には、痛みのために動けず、車椅子を押されて入室。自力での立位は困難で、ベッドに横になるのも一苦労の様子であった。
バイタルサイン:血圧144/103mmhg、脈拍数127回/分、体温38.3℃、呼吸数20回/分、SpO2 99%(室内気)
身体所見(初療医カルテ):眼瞼結膜の貧血・眼球結膜の黄疸なし。頸部リンパ節腫大なし。肺雑音・心雑音は聴診しない。腹部に特記所見なし。上下肢近位筋の把握痛は軽度で、腰痛・肩などの関節痛が顕著。
以上より、「多発性筋炎などの膠原病疑い」として入院主治医を引き継いだ。
患者:45歳、男性
主訴:全身の筋肉痛、発熱
既往歴:12年前に腰椎椎間板ヘルニアで手術
内服:市販の総合感冒薬
現病歴:4日前に寒気があり、3日前から発熱・倦怠感が出現した。市販薬を服用したが改善せず、1日前に発熱や全身の筋肉痛のため近医を受診し、新型コロナウイルスおよびインフルエンザウイルスの迅速検査は陰性であった。本日も近医を受診し血液検査を実施したところ、炎症反応の上昇(CRP 20.74mg/dL、WBC 8,730/μL)を認め、当院を紹介受診した。
初療医が診察した際には、痛みのために動けず、車椅子を押されて入室。自力での立位は困難で、ベッドに横になるのも一苦労の様子であった。
バイタルサイン:血圧144/103mmhg、脈拍数127回/分、体温38.3℃、呼吸数20回/分、SpO2 99%(室内気)
身体所見(初療医カルテ):眼瞼結膜の貧血・眼球結膜の黄疸なし。頸部リンパ節腫大なし。肺雑音・心雑音は聴診しない。腹部に特記所見なし。上下肢近位筋の把握痛は軽度で、腰痛・肩などの関節痛が顕著。
以上より、「多発性筋炎などの膠原病疑い」として入院主治医を引き継いだ。
参考文献
1)日本循環器学会,他(編):感染性心内膜炎の予防と治療に関するガイドライン(2017年改訂版).日本循環器学会,2019. https://www.j-circ.or.jp/cms/wp-content/uploads/2020/02/JCS2017_nakatani_h.pdf(2024年2月7日現在)
2)López J, et al: Prognostic role of persistent positive blood cultures after initiation of antibiotic therapy in left-sided infective endocarditis. Eur Heart J 34(23) : 1749-1754, 2013. PMID 23144047
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