総合診療34巻4号

2024年04月発行

特集 困ったときの漢方—この症状に役立ちます！

【各論　この症状で「困った！」ときの漢方の使いドコロ！】

❿いわゆる不定愁訴には？—頭痛、痛み、息苦しさetc.

著者： 網谷真理恵¹ 志水倫子² 鈴木甫³

所属機関： ¹鹿児島大学大学院 医歯学総合研究科 地域医療学分野 ²鹿児島大学大学院 医歯学総合研究科 心身内科学分野 ³鹿児島大学大学院 医歯学総合研究科 口腔顎顔面外科学分野

ページ範囲：P.420 - P.423

文献概要

こんなときに漢方を使ってみよう！ あちこち痛い、頭痛もする、息苦しさも感じる。でも検査では「異常がない」と言われて不安…。いわゆる「不定愁訴」に苦しむ患者は、西洋医学的には診断がつかないなかで症状が続くため、不安が大きくなり、医師との関係性も悪化しやすい。そのようなときには、漢方を次の一手として使ってみよう。

参考文献

1）福永幹彦：心療内科の視点から観るSomatic Symptom and Related Disorders （DSM5）．日心療内誌 27（3） : 267-272, 2023.

2）Fink P, et al : One single diagnosis, bodily distress syndrome, succeeded to capture 10 diagnostic categories of functional somatic syndromes and somatoform disorders. J Psychosom Res 68（5） : 415-426, 2010. PMID 20403500

3）Hatcher S, et al : Assessment and management of medically unexplained symptoms. BMJ 336（7653） : 1124-1128, 2008. PMID 18483055

4）Wessely S, et al : Functional somatic syndromes ; one or many? Lancet 354（9182） : 936-939, 1999. PMID 10489969

5）Sun X, et al : Antidepressant-like effects of total saikosaponins of Bupleurum yinchowense in mice. J Med Plant Res 6（26） : 4308-4316, 2012.