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特集 困ったときの漢方—この症状に役立ちます! 【各論 この症状で「困った!」ときの漢方の使いドコロ!】
⓬小児の心身症に使える漢方薬は?
著者: 川嶋浩一郎123
所属機関: 1日本小児東洋医学会 2横浜薬科大学 3つちうら東口クリニック
ページ範囲:P.429 - P.436
文献購入ページに移動小児はさまざまな環境に依存して、ストレスを受けながら成長する。心身が未熟で経験が少ないために、ストレス環境を自ら変えたり逃避したり、ポジティブに受け取ることが難しい。そのため不安や緊張、恐怖、抑うつ感情を抱きやすく、それらの感情を身体的不定愁訴として表現しやすいため、心身症を発症しやすい。小児の心身症には、乳幼児期に夜驚症や小児疳症があり、学童期には頭痛や腹痛、めまいを訴え、過敏性腸症候群(IBS)や起立性調節障害(OD)があり、思春期に至ると不登校などの適応反応症や抑うつ症を合併したりするが1)、それぞれの場面で自然治癒力を高める漢方アプローチは、心身発達を促し、心身を逞しくする効果が期待できる。
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