文献詳細
文献概要
GM Group Dynamics・11
シン・若手病院総合診療医カンファレンス
著者: 貝田航1 合田建2
所属機関: 1神戸市立医療センター中央市民病院 総合内科 2神戸大学医学部附属医学教育推進センター
ページ範囲:P.479 - P.479
文献購入ページに移動立場の異なる講師が共通して示した大事な視点、それは「医療が人生を遮断してはいけない。医療とはあくまで資源の1つであり、生活を奪うことやその人の生活に役に立たない医療は提供してはいけない」ということでした。医療は、患者さんの人生のメインではなく“少しだけ人生を生きやすくするためのサポート”と捉えるのがよさそうです。また次の“5箇条”のような視点をもつことが、「退院支援」には重要だと考えられました。❶医療者の判断で「在宅は無理」と言わないこと。それを決めるのは地域であり、病院ではない。❷自宅や患者の背景を意識した治療ゴールを定める。最適の医療でなくても、生活の中で行える内服・注射の頻度で医療の調整を行う。❸24時間の安心・安全はどこにいても存在しない。「何かあるのが当たり前」と考えることが生活の始まりである。❹医療・福祉の専門職だけでは限界がある。民生委員やご近所の力も借りることで生活は成り立っている。❺患者さんに合わせた説明を。医療者からすれば同じ説明内容でも、患者さんにとっては初めてのことが多い。
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