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文献詳細

雑誌文献

総合診療34巻6号

2024年06月発行

文献概要

特集 医師のウェルビーイング 【個人で取り組むウェルビーイング】

❸コラム「私の趣味とウェルビーイング」—③音楽

著者: 兒玉末1

所属機関: 1こだまクリニック

ページ範囲:P.676 - P.676

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 私は家庭医になるための研修を受け、ある程度の経験を積んだ後、公立病院に勤務して在宅医療の部門を立ち上げた。当時、多い時で100人近い患者の在宅医療を担当して、1人で24時間対応を行い、急性期・亜急性期の病棟患者も受け持ち、外来と救急、地域連携部門の役割も担っていた。病棟や在宅では、治癒や回復が困難な患者、重い障害を抱えて生きる患者や、経済的・社会的困窮者なども多く担当した。「何でも診る」スタンスの自分のところには、そういった多疾患・複雑困難なケースが押し寄せてきた。
 なかには、医療の力ではどうすることもできない精神的・霊的苦痛に苦しむ、まだ年齢の若い終末期のがん患者もいた。患者の激しい感情を受け止めながら、何もすることができず、無力感に苛まれた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:2188-806X

印刷版ISSN:2188-8051

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