icon fsr

文献詳細

雑誌文献

総合診療34巻8号

2024年08月発行

文献概要

特集 ストーン・ウォーズ 果てしなき“石”と医師との闘い 【疾患別各論〜レアな疾患群】

❺胆石イレウス

著者: 金子由佳1

所属機関: 1横須賀共済病院 消化器内科

ページ範囲:P.909 - P.909

文献購入ページに移動
CASE
患者:68歳、男性。
現病歴:心窩部痛と水溶性嘔吐を認め、救急外来を受診した。腹部は膨満しており、全体に圧痛を認めたが、反跳痛はなかった。腹部CT検査で十二指腸水平脚に石灰化した球形腫瘤を認めた(図1矢印)。胆囊内にも同様の腫瘤を認め(図2矢印)、胆石イレウスと診断し、イレウス管を挿入して減圧後に内視鏡的破砕術を施行した。十二指腸への嵌頓は解除されたが、上部小腸で停滞したため、自然排石は困難と判断して、腹腔鏡下イレウス解除術が施行された。

参考文献

1)白鳥俊康,他:Bouveret症候群.消化器内視鏡31(11):1667-1669, 2019.〈十二指腸球部に胆石が嵌頓する胆石イレウスを中心に解説されている〉
2)岡崎慎史,他:胆囊十二指腸瘻に伴う胆石イレウスに対して腹腔鏡下二期的手術を行った1例.日消外会誌48(9):761-768, 2015.〈胆囊十二指腸瘻を合併する胆石イレウスの術式選択について考察されている〉
3)石澤哲也,他:機械的砕石により内視鏡的に治療し得たBouveret症候群の1例.胆道25(3):504, 2011.〈砕石器具による内視鏡治療で胆石イレウスを改善した症例が記載されている〉
4)柴田昌幸,他:胆管拡張用カテーテルを外筒に用いた電気水圧衝撃波砕石術で嵌頓解除できたBouveret症候群の1例.胆道35(4):685-690, 2021.〈電気水圧衝撃波砕石術で胆石イレウスを改善できた症例がまとめられている〉

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:2188-806X

印刷版ISSN:2188-8051

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?