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文献詳細

雑誌文献

総合診療34巻8号

2024年08月発行

文献概要

特集 ストーン・ウォーズ 果てしなき“石”と医師との闘い 【疾患別各論〜レアな疾患群】

❾ガーゼオーマ

著者: 奥野倫久1 黒川雅史1 奥野吉昭1

所属機関: 1あいむホームケアクリニック

ページ範囲:P.914 - P.915

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CASE
腹腔鏡下に切除したガーゼオーマの1例
患者:38歳、男性。10歳時に虫垂炎に対し、虫垂切除術の既往がある。
現病歴:健診の腹部超音波検査にて右下腹部に腫瘤を指摘され受診した(図1Ⓐ)。71mmの辺縁平滑な内部石灰化のある腫瘤を認め(図1Ⓑ)、問診からガーゼによる異物肉芽腫を強く疑い、腹腔鏡下腫瘤摘出術を施行した。手術所見では、右下腹部回盲部付近に大網および腹壁と癒着した腫瘤を認め(図1Ⓒ)、鏡視下に腫瘤を摘出した。切除標本内部からガーゼを認め、異物肉芽腫と診断した(図1Ⓓ)。

参考文献

1)Jason RS, et al : Retained surgical sponge simulating a pancreatic mass. J Natl Med Assoc 71(5) : 501-503, 1979. https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/448762
2)Silva SME, et al : Gossypiboma after abdominal surgery is a challenging clinical problem and a serious medicolegal issue. Arq Bras Cir Dig 26(3) : 140-143, 2013. https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/24000029
3)小山雅司,他:ガーゼオーマの画像所見-MRI所見を含めて.臨放 38 : 1543-1548, 1993.
4)奥野倫久,他:腹腔鏡下に切除したガーゼによる異物肉芽腫の1例.日臨外会誌81(9) : 1896-1902, 2020.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:2188-806X

印刷版ISSN:2188-8051

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