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文献詳細

雑誌文献

総合診療34巻8号

2024年08月発行

文献概要

#総合診療

#書評:臨床中毒学 第2版

著者: 沼澤聡1

所属機関: 1昭和大大学院・毒物学

ページ範囲:P.943 - P.943

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 多くの救急医に好評を博していた上條吉人先生の『臨床中毒学』の改訂版が刊行された。著者は、理学部で化学を専攻したのち医師となったが、当初の専門は精神科であったと聞く。その後、担当患者の死を契機に救急医に転身し、中毒沼にはまっていったとのことである。このような経歴が醸し出す雰囲気は、本書の随所に感じられる。
 すなわち、急性中毒治療の原則に「精神科的評価・治療・トリアージ」を含めて5大原則としたこと、各中毒起因物質の説明に薬物の構造や物性、代謝などケミストリーが多く取り上げられていること、「毒のメカニズム」として毒性発現の薬理学的メカニズムを詳細に解説していること、実症例をふんだんに紹介していること、著者自身の撮影による植物・動物を含めた多くの写真など、挙げればきりがない。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:2188-806X

印刷版ISSN:2188-8051

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