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投稿 GM Clinical Pictures
胸膜炎と腸腰筋膿瘍が同時に出現した1例
著者: 谷江智輝1 篠澤早瑛子1 鎌田勇樹1
所属機関: 1地域医療機能推進機構 東京高輪病院 呼吸器内科
ページ範囲:P.964 - P.967
文献購入ページに移動患者:53歳、男性。主訴:右肩および腰背部痛。
既往歴:Basedow病(16年前に寛解)、脂質異常症。
飲酒・喫煙歴:喫煙20本/日(20〜33歳)、飲酒 缶ビール350mL 1本/週2〜3日。
内服薬:なし。アレルギー歴:なし。
現病歴:20XX年3月中旬に深呼吸で増悪する右肩および腰背部痛を自覚し、増悪したため、3月Y日に当院の内科外来を受診した。血液検査でWBC 8,840/μL、CRP 9.2mg/dLと炎症反応の亢進があり、胸部単純CT画像検査で右肺の胸膜肥厚と胸水貯留を認めた。胸膜炎の疑いとして経口抗菌薬を処方されて、28日後再診となった。3月Y+8日にWBC 8,230/μL、CRP 18.0mg/dLと炎症反応の悪化があり、胸部CTで右肺胸水貯留の増加と腹部CTで右腸腰筋の腫大を認めて(図1)、精査のため入院となった。
入院時現症:身長180cm、体重82kg、BMI 25.3kg/m2、GCS E4V5M6、体温38.6℃、血圧139/82mmHg、脈拍数79回/分、SpO2 97%(室内気)。眼瞼結膜貧血なし、眼球結膜黄染なし、肺音 清、心音 純。右肋骨脊柱角叩打痛あり、右腸腰筋徴候陽性、両側下腿浮腫は認めない。
入院時血液・尿検査所見:表1参照。
入院時血液培養所見:陰性(7日間)。
入院時COVID-19迅速検査所見:抗原、拡散増幅法 陰性。
入院時心電図所見:心拍数84回/分、洞調律。
入院時画像所見(図1):胸腹部単純CT画像検査では、右肺の胸水の増加と右腸腰筋の腫大を認めた。
腸管壁の肥厚や腸液の貯留は認めなかった。
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