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What's your diagnosis?[261]
脛に傷
著者: 猪飼浩樹12 岩﨑慶太1 山本真理1 滝澤直歩1 藤田芳郎1
所属機関: 1中部ろうさい病院 リウマチ膠原病・腎感染症内科 2中部ろうさい病院 総合診療科
ページ範囲:P.1064 - P.1068
文献購入ページに移動患者:40代、男性 主訴:脛が痛い
現病歴:来院1カ月前から両足首付近の疼痛あり。労作で悪化は認めず、朝より夜間のほうが痛みを強く感じた。当初は市販のNSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬)で自制内の疼痛の程度であった。間欠的な痛みで疼痛を自覚しない時間帯もある。来院2週間前から左前腕に疼痛が出現。夜間痛で眠れなこともあった。その後、両下腿の疼痛も出現し、痛みは経時的に増悪傾向であった。来院3日前に近医総合病院の整形外科を受診し、両下腿のX線写真を撮像された。「骨には問題ない」と言われ、「線維筋痛症の疑い」で当科への紹介状をもらった。しかし夜間の疼痛がひどく、来院当日の夜間に動けず救急外来を受診した。受診時の痛みの部位は両膝蓋骨より3cm以上以遠〜足関節より3cm近位の下腿前面であった。
陰性所見:体重減少、発熱、悪寒戦慄、発疹の自覚、頭痛、めまい、難聴、耳鳴り、鼻出血、呼吸困難、咳嗽、喀痰、血痰、胸痛、動悸、間欠性跛行、浮腫の自覚、悪心・嘔吐、腹痛、下痢、膀胱刺激症状、しびれ、頭痛、複視、皮疹の自覚
生活歴:事務業、喫煙は5本/日、飲酒は缶ビール1本/日、不特定多数との性交渉は否定
既往歴:右脛骨骨折(小児期、外傷による)
内服薬:市販薬のNSAIDs
家族歴:特記事項なし
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