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文献詳細

雑誌文献

総合診療34巻9号

2024年09月発行

文献概要

オール沖縄!カンファレンス|レジデントの対応と指導医の考えVer.2.0・92

「首下がり」は首の病気なのか?

著者: 金沢章弘1 安次嶺宏哉1 嵩原安彦1 徳田安春 仲里信彦2 鈴木智晴 佐藤直行

所属機関: 1沖縄協同病院総合内科 2医療法人 敬愛会 なかがみ西病院

ページ範囲:P.1069 - P.1073

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CASE
患者:70歳、女性。
主訴:呼吸困難、食事がとれない。
現病歴:来院2カ月ほど前に転倒、その後特に問題なく経過していたが、X-14日前から首が前下がりになり持ち上げにくくなってきた。X-5日目に当院整形外科を受診。頸部のX線写真・CT画像では特に問題はないと判断され、帰宅となった。帰宅後周囲は苦しそうな印象を持っていたが、本人は自覚症状なく生活していた。X日に呼吸困難を訴え、当院救急外来を受診した。
既往歴:未破裂脳動脈瘤(ステント併用瘤内塞栓術施行後)、被殻出血、内頸動脈狭窄、高血圧症、脂質異常症。
内服薬:スピロノラクトン25mg 0.5錠1日1回(朝食後)、アロプリノール50mg 1錠1日1回(朝食後)、カプトプリル12.5mg 2錠1日2回(朝・夕食後)、ニフェジピン10mg 2錠1日2回(朝・夕食後)、アトルバスタチン5mg 0.5錠1日1回(夕食後)、ミラべグロン50mg 1錠1日1回(昼食後)。
生活歴:喫煙なし。

参考文献

1)Katz JS, et al : Isolated neck extensor myopathy ; a common cause of dropped head syndrome. Neurology 46(4) : 917-921, 1996. PMID 8780064
2)逸見祥司:首下がり症候群の病態と治療. 脊椎脊髄ジャーナル36(7):456-461,三輪書店,2023.
3)千葉隆司,他:ALSおよび重症筋無力症による首下がり症候群—その病態と分類,治療.脊椎脊髄ジャーナル 31(12) : 1049-1054,三輪書店,2018.
4)日本神経学会(監)、重症筋無力症/ランバート・イートン筋無力症候群診療ガイドライン作成委員会:重症筋無力症/ランバート・イートン筋無力症候群診療ガイドライン2022. https://www.neurology-jp.org/guidelinem/pdf/mg_2022.pdf(2024年7月19日閲覧)
1)G.Christopher Willis(著),松村理司(監訳):Dr.ウイリス ベッドサイド診断.第5章 肺機能,pp29-31.医学書院,2008.
2)志水英明:日常診療で役立つNa-Clを用いた酸塩基平衡異常の鑑別と注意点.日内誌111(5):957-964,2022.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:2188-806X

印刷版ISSN:2188-8051

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