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文献詳細

雑誌文献

循環器ジャーナル69巻1号

2021年01月発行

文献概要

特集 これからの高齢者診療—循環器医が人生100年時代にどう向き合うか? Ⅱ.高齢者に対するintensive care

高齢者に対するEVT

著者: 横井宏佳1

所属機関: 1福岡山王病院循環器センター

ページ範囲:P.60 - P.65

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はじめに
 近年,循環器病棟に入院する患者は30年前に比較すると急速に高齢化が進んでいるのを実感する.30年前に冠動脈ステントの臨床使用が始まった頃は,75歳以上の高齢者は強力な抗血小板療法による出血リスクのために禁忌の位置付けにあった.90年代後半から冠動脈領域で普及したカテーテル治療は下肢動脈領域にも応用され,腸骨動脈から浅大腿動脈,膝下動脈へと適応は拡大し,低侵襲な血管内治療(EVT)は末梢動脈疾患(PAD)患者の血行再建術の第一選択となっている.低侵襲治療はよりリスクの高い高齢者にも適応になるため,本邦で行われた複数のレジストリー研究からはEVT施行患者の平均年齢は75歳前後と冠動脈インターベンション(PCI)施行患者70歳よりも高齢である.本稿では人生100年時代を迎えるわが国において,高齢者に対するEVTを考察したい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:2432-3292

印刷版ISSN:2432-3284

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