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特集 進化するカテーテルインターベンション—適応の広がりとデバイスの革新 序文
進化するカテーテルインターベンション—適応の広がりとデバイスの革新 フリーアクセス
著者: 安田聡1
所属機関: 1東北大学循環器内科
ページ範囲:P.346 - P.347
私自身,1989年国立循環器病研究センターでレジデントとして重症の狭心症患者を担当し,冠動脈インターベンション(当時はバルーン治療)の可能性を目の当たりにした.治療対象となる疾患は,当初の冠動脈領域にとどまることなく,頸動脈,大動脈,腎動脈,下肢と全身へと広がりを見せてきた.近年,特にカテーテルアブレーションによる不整脈治療,構造的心疾患(structural heart disease ; SHD)に対するインターベンションが目覚ましい進歩をとげてきた.生涯2回目の衝撃は,経カテーテル大動脈弁留置術(TAVI)の手技に立ち会ったときである.80歳を超える小柄な高齢女性が数時間の手技を経て症状が軽快し退院していく様子,症例の戦略を多職種で議論する様子を見て,この領域の進歩を実感した.その後も僧帽弁閉鎖不全のMitraclip,心室/心房中隔欠損,卵円孔開存に対するAmplatzer閉鎖術,心房細動による脳塞栓症の予防のための左心耳カテーテル閉鎖デバイスWatchmanなど,デバイスは開発が進み,本邦の臨床の現場に登場してきている.
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