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特集 心臓リハビリテーションのエビデンスを極める 序文
心臓リハビリテーションのエビデンスを極める フリーアクセス
著者: 明石嘉浩1
所属機関: 1聖マリアンナ医科大学循環器内科
ページ範囲:P.322 - P.323
20世紀半ばに,心筋梗塞後の患者が運動プログラムに参画することで死亡リスクを高めることなく,身体的・生理学的恩恵を享受できたとの報告以降,心リハプログラムが全世界で施行されるようになった.歴史としては浅いものの,本邦では未曾有の超高齢社会に突入し,心リハを要する対象疾患が純粋な虚血性心疾患から心不全に大きく変化している.そのような中であっても,世界中で行われているフェーズ2心リハプログラムからは,8割以上が運動療法プログラムを提供し,代替プログラムはほとんどみられなかったという点で,時代とともに柔軟なプログラム変革が進行していない問題点を含んでいる.コロナ禍で当たり前となったリモート診療が,この分野に応用できるのかなど,議論は尽きない.
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