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特集 変革期を迎えた肺高血圧症—次世代の病態理解,診断,治療とは? 序文
変革期を迎えた肺高血圧症—次世代の病態理解,診断,治療とは?
著者: 波多野将12
所属機関: 1東京大学医学部附属病院循環器内科 2東京大学医学部附属病院高度心不全治療センター
ページ範囲:P.468 - P.469
文献購入ページに移動 肺高血圧症は,肺動脈性肺高血圧症(PAH)にしても慢性血栓塞栓性肺高血圧症(CTEPH)にしても難治性疾患であり,かつては治療法が極めて限られていた.診断についても,かつて肺動脈造影はリスクが高いことから一部の専門施設でしか行われておらず,結果としてCTEPHや末梢型狭窄が正しく診断されていないということもしばしばみられた.しかし,この10数年のうちに診断においても大きな進歩がみられ,治療においてもPAHに対する肺血管拡張薬の著しい進歩やCTEPHに対するバルーン肺動脈形成術の普及により,その予後は飛躍的に改善している.まずは総論,各論においてこのような診断・治療の進歩,そして現時点での最新知見について整理したい.
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