今日の診療
治療指針

 『今日の治療指針』はその初版が1959年に出版され,本書で第65巻となる.本書の最大の特色である「すべての項目について毎年見直したうえで,新たな執筆者による書き下ろし原稿に基づく」という初版以来の編集方針に則り,2023年版は全27章,1,180項目について1,160名の優れた臨床家の先生方に執筆していただいた.

 読者の皆様にとって利便性を少しでも高めるべく,毎年新たな企画を導入してきている.2023年版における新企画の第1が,記載項目の拡充である.「蜂窩織炎・丹毒」「放射線肺炎」「職業性アレルギー」「繰り返す誤嚥性肺炎患者のケア」「片頭痛」「緊張型頭痛」「群発頭痛」などが追加された.

 新企画の第2が,医薬品についての一般名併記である.診療報酬上の一般名処方加算(2点あるいは3点)を考慮し,例えば,これまでは,「クラビット錠(500mg)1回1錠 1日1回」と表記していたところ,「レボフロキサシン(クラビット)錠(500mg)1回1錠 1日1回」と変更した.

 2014年版から提供している電子版は,いまや本書の利便性向上に不可欠であり,2023年版においても,引き続き無料で利用していただける.書籍に付与されたシリアル番号を用いてオンライン上で電子版閲覧権の申し込みをしていただくと,スマートフォンやタブレット,パソコンで,電子版の閲覧が可能となる(閲覧期限:2024年1月末).全文検索機能が搭載されているので,書籍を用いた場合よりも素早く検索・閲覧ができるはずである.加えて,情報量が膨大なため電子版にのみ収納されている「文献」や「エビデンス」,一部の付録へのアクセスが可能になるというメリットもある.

 なお,『治療薬マニュアル』も購入していただくと,『今日の治療指針』と相互リンクし,『今日の治療指針』の処方例から『治療薬マニュアル』の薬剤情報を確認することができ,診療現場での

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