治療のポイント
・CO2 ナルコーシスは高炭酸ガス血症を伴い意識障害を呈する状態である.
・病態としては,換気血流比不均等増大による死腔量の増大とホールデイン効果が重要である.
・まずABC(Airway,Breathing,Circulation)の評価を行う.
・自発呼吸が減弱している場合には直ちに補助換気を行う.
・自発呼吸の回復が不十分な場合には非侵襲的陽圧換気療法(NPPV)による呼吸管理を考慮する.
CO2 ナルコーシスは高炭酸ガス血症を伴い意識障害を呈する状態である.欧米では“acute hypercapnic respiratory failure”との呼称が一般的であり,CO2 ナルコーシスはacute hypercapnic respiratory failureに意識障害を呈した状態といえる.
◆病態と診断
A病態
・1940年代から,慢性的な高炭酸ガス血症を伴う呼吸不全患者では,P